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JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(4)2016年02月04日

[カテゴリ: JAL123便>事故報告書]

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(修正) 「当記事の要点」を全部削除しました。<R5/2023-8-4>

「なくても良い」と判断しました。

同時に、「見出し」としての<当記事の要点><記事本文>も削除しました。
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※第3回目の記事から、続きます。
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/02/01/8006969


事故調査報告書には、前述したとおり、急減圧流が、あたかも存在したかのように思わせるための「トリック」が、いろいろ仕掛けてあります。

「プレッシャ・リリーフ・ドア」に関する記述を見ると、それが良く分ります。

『航空事故調査報告書 第1冊目 106ページ』を引用します。
(読みやすくするため、原文にない改行を、それぞれに加えています)。

(引用A)
---------------------------------------------------------------------------------
3.2.3.2 APU防火壁を含む尾部胴体の損壊(注1)

(中略)

(1) プレッシャ・リリーフ・ドア

このドアは墜落現場付近で発見された。

事故初期においてこのドアが開いたかどうかを知るための分解調査、試験等を行ったが、これを明らかにすることはできなかった(2.15.5参照)(注2)
---------------------------------------------------------------------------------
(引用、以上)


(注1)「APU」については、下記、第2回目の記事で、図6を参照して下さい。
「APU防火壁」は、第2回目の記事で、図5に示す、金属製の板です。APUが発火した場合に、火災が胴体前方に燃え広がるのを防ぎます。

『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(2)』
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/01/26/8001429


(注2)「2.15.5参照」は、「2.16.5参照」の誤りです。「2.15.5」の項番は存在しません。


(分析A-1)
(トリック1)  ※ この行追加 2016-4-22

これが、「トリック」の第1番目です。

非常に大事なことが、「欠落しています」。

「墜落現場付近で発見した時に」、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が、「開いていたのか」、それとも、「閉じていたのか」、まったく述べていません。

いきなり、「このドアが開いたかどうかを知る」ための「分解調査、試験等を行った」という話に、持って行っています。

「分解調査、試験」も、もちろん大事ですが、それ以前に、「墜落現場で発見した時」に、「開いていた」のか、「閉じていた」のかを、きちんと目視確認し、それを記録し、報告書に明示しなければなりません。

もし、「現場で発見した時」に、「開いていた」ならば、飛行中にいわゆる「ドーン音」が生じた時、急減圧流が発生した可能性が濃厚です。

一方、もし、「現場で発見した時」に、「閉じていた」ならば、逆に、急減圧流は発生しなかった可能性が濃厚です。

そのため、「現場で発見した時」に、「開いていた」のか、「閉じていた」のかを確認するのが、極めて大事です。

ところが、(引用A)のとおり、これに関して、まったく触れていません。

この引用文を見る限り、事故調は、「現場で発見した時」に、「開いていた」のか、「閉じていた」のかの確認を、まったく行っていなかったとしか、解釈できません。

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実際には、「閉じていた」と、事故調は確認したはずです。

「閉じていた」からこそ、それを述べるわけに行かず、かといって、「開いていた」と述べたら「あからさまなウソになる」ので、苦しまぎれに、これに関する記述を「意識的に欠落させた」ものと思います。

ドアが「閉じていた」ということは、急減圧流が「発生していなかった」ということです。

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(分析A-2)
(トリック2)  ※ この行追加 2016-4-22

「引用A」で、事故調は、
---------------------------------------------------------------------------------
事故初期においてこのドアが開いたかどうかを知るための分解調査、試験等を行ったが、これを明らかにすることはできなかった。
---------------------------------------------------------------------------------
と、述べています。

もし仮に、「分解調査、試験等を行った」にもかかわらず、「このドアが開いたかどうかを明らかにできなかった」ならば、なおさら、「墜落現場で発見した時」に、「開いていた」のか、「閉じていた」のかを、きちんと明示するのが当然です。

「少なくとも、発見時は、開いていました」
あるいは、
「少なくとも、発見時は、閉じていました」

このように、明示するのが、絶対に必要です。
どんなに少なくとも、これが「最小限、どうしても必要な情報」と言えます。

それを明示しなかったのは、「発見時に閉じていた」のを隠すためだと、解釈せざるを得ません。

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(参考)

事故調査報告書や、当時のマスコミ報道によれば、123便が「迷走飛行中」に、航空機関士が、無線で地上に「R5のドアがブロークン」と通報したことになっています。

そのため、かつて航空事故真相探求の著述で一躍有名となった柳田邦男・評論家が、墜落当日、夜のテレビ番組で「客室の、このドアが飛行中に飛散し、尾翼にぶつかったのが墜落原因ではないか」と発言していました。

ところが、墜落現場で発見された残骸は、R5ドアの窓が割れていただけで、ドアは飛散せず閉じていました。
そのため、柳田説は完全に消えました。

このように、残骸の初期状態をきちんと把握するのは非常に大事であり、必ず行うべきものです。

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もし仮に、胴体部分から、この「プレッシャ・リリーフ・ドア」が分離・飛散し、ドア単独で、墜落現場に落ちていたならば、発見時に、ドアが開いていたか、閉じていたかは、判別できません。

もし、そうであれば、そのように、事故調査報告書に明記するのが当然です。

ところが、そのような記述は、ありません。

それから考えると、発見時に、「ドアが胴体部分から分離して、単独で、墜落現場に落ちていたわけではない」と解釈せざるを得ません。

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なお、墜落現場で発見時に、ドアが開いていた、あるいは閉じていたとしても、飛行中にいわゆる「ドーン音」が生じた時に、開いた、あるいは開かずに閉じていたとは、必ずしも断言できません。

例えば、墜落時の衝撃で、閉じていたドアが、結果的に、開いた可能性もあります。

逆に、墜落時の衝撃で、開いていたドアが、閉じてしまった可能性もあります。

開いていたドアが、「迷走飛行中」に、振動や風圧により、結果的に閉じてしまう可能性もあります。

しかし、だからといって、「墜落現場で発見した時」に、「開いていた」のか、「閉じていた」のかを確認しなくて良いというものではありません。

発見した時点で、確認し、その後、第2段階以降の調査で、開いていたのが、結果的に閉じてしまったのか、それとも、閉じていたのが、結果的に開いてしまったのかを、分析するのが、当然の手順です。

もちろん、発見時の状態が、「ドーン音」が生じた時に、開いた、あるいは開かずに閉じていた状態と、同じである可能性も、十分あり得ます。

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<長文のため、第5回目に続きます>

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