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JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(16)2016年07月30日

[カテゴリ: JAL123便>事故報告書]

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(修正) 「当記事の要点」を全部削除しました。<R5/2023-8-4>

「なくても良い」と判断しました。

同時に、「見出し」としての<当記事の要点><記事本文>も削除しました。
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※ 第15回目の記事から、続きます。
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/06/18/8114558


大変お待たせして、申し訳ありませんでした。
やっと、第16回目の記事が出来ました。
時間が空きすぎて、自分自身、書くべき内容を忘れてしまいそうです(笑)。


※ 前回は、文章を途中で切り上げたので、当記事で、「第15回目の記事」をそのまま再掲しておきます。

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[第15回目の記事(再掲)]

前回(第14回目)と同様に、日本航空123便墜落に関し、以下を引用します。

『航空事故調査報告書』第1冊目、106ページ(運輸省航空事故調査委員会)
(読みやすくするため、原文にない改行を、それぞれに加えています)。

(引用M)
---------------------------------------------------------------------------------
(1) プレッシャ・リリーフ・ドア

このドアは墜落現場付近で発見された。

事故初期においてこのドアが開いたかどうかを知るための分解調査、試験等を行ったが、これを明らかにすることはできなかった(2.15.5参照)(注1)

しかし、このドアは差圧 1.0~1.5 psi で開口するように設計されており、

またドアの損壊状態からも開口した可能性が高いと推定される。

このドアが開口したとしても、

その開口面積は後部圧力隔壁推定開口部からの流出空気を機外に放出するに十分な面積ではなく、

尾部胴体内の圧力は急激に上昇したと推定される。
---------------------------------------------------------------------------------
(引用M、以上)

※ 「引用L」は、前回の記事同様、番号の順序を合わせるため、「使用せず欠番」とします。

(注1)「2.15.5参照」は、「2.16.5参照」の誤りです。「2.15.5」の項番は存在しません。


(分析M)(トリック11)

「引用M」で、下から3行分を見て下さい。

(引用M-1)
---------------------------------------------------------------------------------
このドアが開口したとしても、

その開口面積は

後部圧力隔壁 推定開口部からの流出空気を機外に放出するに十分な面積ではなく、

尾部胴体内の圧力は急激に上昇したと推定される。
---------------------------------------------------------------------------------
(引用M-1、以上)

※「後部圧力隔壁 推定開口部」とは、事故調が主張する「修理ミス」が原因で、飛行中に「後部圧力隔壁」が壊れて生じた「開口部」のことです。

※「後部圧力隔壁 推定開口部からの流出空気」とは、一連の当記事で述べている「急減圧流」のことです。

※「機外に放出するに十分な面積ではなく」とは、このドア(プレッシャ・リリーフ・ドア)では、開口面積が小さくて、「急減圧流」を機体の外に放出しきれない、ことを意味します。

※「尾部胴体内の圧力は急激に上昇した」とは、この強い圧力によって、「垂直尾翼」や、「APU(補助動力装置)(注2)」などを、短時間で吹き飛ばした、ことを意味します。

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(注2)「APU(補助動力装置)」については、下記、第2回目の記事で、図6を参照して下さい。

『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(2)』
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/01/26/8001429

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事故調査報告書で、「引用M-1」の記述が、もし事実ならば、「大変な事態」が生じます。

日本航空が所有する、すべてのボーイング747型機はもとより、世界中すべてのボーイング747型機を「ただちに飛行停止」しなければなりません。

なぜならば、「プレッシャ・リリーフ・ドア」を、ただちに「緊急改修する」必要があるからです。

「プレッシャ・リリーフ・ドア」が開口しても、「開口面積が不足」しており、123便同様に、垂直尾翼やAPU(補助動力装置)が吹き飛び、油圧系統が4系統ともだめになり、操縦不能で、最終的には「墜落」する危険性があるからです。

123便の機体に限らず、世界中すべてのボーイング747型機について、これが当てはまります。

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冷静に、客観的に、良く考えてみて下さい。

「プレッシャ・リリーフ・ドアの開口面積が不足」しているのは、墜落した日本航空123便が使用していた「ボーイング747SR-100型機(国籍・登録記号 JA8119号機)」、これ1機だけではありません。

同じ構造をしている、「世界中のボーイング747型機」すべてが、「開口面積が不足」していることになるのです。

もし仮に、墜落した、日本航空123便の「ボーイング747型機」これ1機だけが、「開口面積不足」ならば、他の機体は開口面積不足ではないので、「緊急改修」は不要です。

しかし、そのようなことは、当然ながら「あり得ません」。

「ボーイング747型機」全機が、123便の機体と同じに、「開口面積が不足」していることになります。

これらすべての機体でも、123便同様に、「プレッシャ・リリーフ・ドア」の開口面積不足で、最後は、墜落する危険性がある、ことになります。

それならば、「全機緊急改修」するのは当然です。

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「緊急改修」とは、言うまでもなく、「プレッシャ・リリーフ・ドア」の開口面積を、必要な大きさに「拡大」することです。

その方法は、少なくとも2種類あります。
(方法1)「プレッシャ・リリーフ・ドア」を、新たに「追加(一つ、または二つ以上)」する。
(方法2)既存ドアの、面積自体を増やすように、ドアを大きくする。

実際に、このような「緊急改修」を行ったのか?

少なくとも、素人に過ぎない私は、「緊急改修」を行ったという「ニュース」に、まったく触れていません。

新聞、テレビ、航空雑誌、インターネット情報、等々、いずれでも、このようなニュースを、まったく見かけていません。

その限りにおいて、「緊急改修」は存在していないと、解釈せざるを得ません。

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「第15回目の記事(再掲)」は、以上です。

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これ以降の文章が、「本来の第16回目記事」です。


ただし、第15回目の記事と、密接な関係があるのは、言うまでもありません。

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墜落した日本航空123便の機体以外は、そもそも「緊急改修の必要がない」と、思うかもしれません。

なぜならば、これ以外の機体では、「後部圧力隔壁に、事故調の主張する『修理ミス』が存在しない」からです。

ところが、そうではありません。
「修理ミス」がある、ない、の問題ではありません。

事故調が主張する、「『修理ミス』により、圧力隔壁が破壊され、急減圧流が生じた」場合、以外にも、急減圧流に相当する「強く激しい空気流」が生じる可能性があります。

その一つは、事故調自身が、事故調査報告書の中で、はっきり認めています。

『航空事故調査報告書』第1冊目、60ページ(運輸省航空事故調査委員会)を引用します。
(読みやすくするため、原文にない改行を、それぞれに加えています)。

(引用N)
---------------------------------------------------------------------------------
2.16.5 スタビライザ・ジャッキ・スクリュ・アクセス・ドアに関する調査

(1) スタビライザ・ジャッキ・スクリュ・アクセス・ドア
(以下「プレッシャ・リリーフ・ドア」という。)は、

後部胴体内のスタビライザ・ジャッキ・スクリュへのアクセス・ドアであると同時に、

非与圧区域である後部圧力隔壁より後方の後部胴体内が

何らかの原因(*1)で加圧され、

一定の圧力に達すると開いて加圧空気を機外に放出し、

構造部材の破壊を防ぐ機能も有している。

(*1)加圧の原因としては、APU高圧空気ダクト及び後部圧力隔壁の破損等が考えられる。
---------------------------------------------------------------------------------
(引用N、以上)


※ 引用Nの主要部を要約すると、次の通りです。

(引用N主要部の要約)
-----------------
「後部圧力隔壁より後方の胴体内」が、通常よりも高い異常な圧力(*1)になると、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が開き、この圧力を、機外に放出する。

その結果、機体の破壊を防ぐことが出来る。

(*1)「異常な圧力」の原因として、「APU高圧空気ダクトの破損」 「後部圧力隔壁の破損」などがある。
-----------------
(引用N主要部の要約、以上)



この「引用N主要部の要約」で、最後の行、(*1)「異常な圧力」の原因として、「APU高圧空気ダクトの破損」 「後部圧力隔壁の破損」などがある、に着目して下さい。

「後部圧力隔壁の破損」だけではなく、「APU高圧空気ダクトの破損」も、「異常な圧力」の原因になる、と言明しています。

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<参考>

※「APU高圧空気ダクト」とは、APUで作り出した「高圧の空気」を、主翼にある4発のエンジンに供給するためのダクトです。

この高圧空気を、エンジンに送り込み、エンジン内の圧縮機のブレード(回転翼)を回転させ、燃料を噴射し、点火して、エンジンを始動します。
エンジンが始動すれば、高圧空気の供給は停止します。

ただし、エンジン正面の空気取り入れ口から、高圧空気を送り込むわけではありません。
エンジンの補助装置として、始動用の「小型空気タービン」を高圧空気で回転させ、その動きを歯車でエンジンの回転軸に伝えます。

圧縮機のブレード(回転翼)は、この回転軸に取り付けてあります。

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正確を期するために、要約文ではなく、「引用Nの該当部分」を再度掲示します。

(引用Nの該当部分)
---------------------------------------------------------------------------------
(*1)加圧の原因としては、APU高圧空気ダクト及び後部圧力隔壁の破損等が考えられる。
---------------------------------------------------------------------------------
(引用Nの該当部分、以上)


(分析N)(トリック11)

「引用Nの該当部分」を見ても、事故調は、「APU高圧空気ダクト」の破損も、加圧の原因となり得ると、言明しています。

「後部圧力隔壁」が修理ミスで破壊される、されないとは無関係に、「APU高圧空気ダクト」の破損によっても、加圧される、つまり、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が開く、と事故調が、みずから言明しています。

「後部圧力隔壁」に修理ミスがなく、「後部圧力隔壁」が壊れなくても、「APU高圧空気ダクト」が破損すれば、「強い圧力が発生し」、その結果、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が開く、と事故調が、言明しているのです。

123便に使用した機体だけではなく、「世界中すべてのボーイング747型機」において、「APU高圧空気ダクト」が破損する可能性があるのは、言うまでもありません。

あくまでも、「理屈の上の可能性」です。
今すぐ、実際に破損する危険性を、抱えているという意味ではありません。

ただし、「理屈の上の可能性」であっても、可能性があるのは、明らかです。
それは、決して「否定できません」。

したがって、本来ならば、「世界中すべてのボーイング747型機」を、直ちに飛行停止し、「プレッシャ・リリーフ・ドアを緊急改修」しなければなりません。

ところが、上述のように、実際には、まったく行っていません。
事故調自身が、「行う必要がない」と、はっきり分かっているからです。


(分析M、N、に対する結論)(トリック11、に対する結論)

(1)一連の当記事で述べたように、事故調の主張する「急減圧流」は、そもそも存在しません。

(2)当然、「プレッシャ・リリーフ・ドア」は、開いていません。

(3)ところが、「急減圧流」が存在するならば、事実上、必ず「プレッシャ・リリーフ・ドア」は開きます。

(4)これらの矛盾を「ごまかすため」、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が閉じているにもかかわらず、開いたことにして、「開口面積不足」で、圧力を逃がしきれず、垂直尾翼やAPUの破壊(脱落)を招いた、との「ウソ発言」をせざるを得なくなりました。

(5)事故調は、「急減圧流は存在しない」と、認識しているのは明らかです。

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<長文のため、第17回目に続きます>


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