JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(17) ― 2016年08月18日
(修正) 「当記事の要点」を全部削除しました。<R5/2023-8-4>
「なくても良い」と判断しました。
同時に、「見出し」としての<当記事の要点><記事本文>も削除しました。
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https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/07/30/8142253
前回の「引用N」と同じ、『航空事故調査報告書』第1冊目、60ページ(運輸省航空事故調査委員会)を引用します。
(読みやすくするため、原文にない改行を、それぞれに加えています)。
(引用O)(ゼロではなく、英文字です)
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2.16.5 スタビライザ・ジャッキ・スクリュ・アクセス・ドアに関する調査
(1) スタビライザ・ジャッキ・スクリュ・アクセス・ドア
(以下「プレッシャ・リリーフ・ドア」という。)は、
後部胴体内のスタビライザ・ジャッキ・スクリュへのアクセス・ドアであると同時に、
非与圧区域である後部圧力隔壁より後方の後部胴体内が
何らかの原因(*1)で加圧され、
一定の圧力に達すると開いて加圧空気を機外に放出し、
構造部材の破壊を防ぐ機能も有している。
(*1)加圧の原因としては、APU高圧空気ダクト及び後部圧力隔壁の破損等が考えられる。
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(引用O、以上)
前回は、これと同じ「引用N」に基づき、「APU高圧空気ダクトの破損」に関して述べました。
今回は、「後部圧力隔壁」が破損する原因について、述べます。
(分析O)(トリック12)
事故調は、「修理ミス」により、飛行中に「後部圧力隔壁」が破損した、と主張しています。
換言すれば、「後部圧力隔壁の破損」は、「修理ミス」以外に、あり得ないかのように、主張しています。
実際には、これ以外にも、いろいろ原因は考えられます。
(原因例1) 設計不良、製造不良による破損
(原因例2) 「修理ミス」以外の整備不良による破損
(原因例3) 後部トイレ火災の拡大延焼などによる破損
(原因例4) テロ、ハイジャックなどの爆破による破損
(原因例5) 航空会社や社会全体に対する恨みによる爆破による破損
(原因例6) 乗客の不当行為による破損
(原因例7) 他機との接触や衝突などの外力による破損
(原因例8) 異常に激しい乱気流などの外力による破損
(原因例9) その他による破損
(原因例1~2) 「設計、製造不良、「修理ミス」以外の整備不良」、これは説明の必要はないと思います。
(原因例3) 「後部トイレ火災の拡大延焼」が、必ず「後部圧力隔壁の破損」を引き起こすわけではありませんが、理屈の上での可能性はあり得ます。
(原因例4) 「テロ、ハイジャックなどの爆破」では、意図的に爆破する場合と、誤って爆破してしまう場合の両方があります。
(原因例5) 「航空会社や社会全体に対する恨みによる爆破」は、ハイジャック対策などで空港警備が行われており、一個人レベルでは、実行が難しいかもしれません。
しかし、あくまでも理屈上の可能性としては、考慮する必要があります。
一方、組織的な犯行ならば、あり得ると言えます。
(原因例6) 「乗客の不当行為」の典型例は、第3回目の記事で述べた、乗客が密かに持ち込んだ手榴弾(しゅりゅうだん)が爆発して、「後部圧力隔壁」を破壊した事例です。
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(3)』
2016年02月01日
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/02/01/8006969
これ以外にも、保険金目的、自殺目的などで、意識的に爆破させる可能性も考えられます。
ただし、「原因例5」 同様、個人レベルでは実行困難かもしれませんが。
(原因例7) 「他機との接触や衝突」をしてしまったら、墜落するので、「後部圧力隔壁」を破損するも、しないも関係ないと、思われるかもしれません。
確かに、「墜落したら」その通りです。
しかし、必ず墜落すると、決まっているわけではありません。
機体が損傷しながらも、緊急着陸出来ても、ちっとも不思議ではありません。
どちらに転ぶかは、その時の状況次第です。
(原因例8) 「異常に激しい乱気流などの外力」を受けた場合、激しく機体がゆれて、搭乗者は大騒ぎになります。
やがて、機体のゆれが治まれば、結果的に「何事もなかったかのように」飛行を続けられます。
場合によっては、負傷者が生じることもありますが。
一方、設計上の耐荷重を超える、もっと強烈な乱気流などによる外力の場合は、機体が損傷する可能性もあります。
例えば、積乱雲の中には、「絶対に入ってはいけない」と言われています。
この中は、台風よりもすさまじい乱気流(上昇気流と下降気流)が渦巻いています。
外側から見ると「もくもくと、わき上がるような感じ」の形になっているのは、そのためだろうと思います。
大型のジャンボ機でさえも、激しく振り回され、最悪の場合、空中分解する恐れがあります。
(原因例9) 「その他」は、何が当てはまるか、素人なので分かりません。念のため記しました。
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このように、事故調の主張する「修理ミス」以外に、いろいろと可能性があります。
これを踏まえて考えると、おのずから明らかです。
第15回目、および第16回目の記事で述べたように、世界中すべてのボーイング747型機を飛行停止して、「プレッシャ・リリーフ・ドア」の緊急改修を直ちに行う必要があります。
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(15)』
2016年06月18日
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/06/18/8114558
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(16)』
2016年07月30日
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/07/30/8142253
念のため、あらためて、以下を引用します。
『航空事故調査報告書』第1冊目、106ページ(運輸省航空事故調査委員会)
(読みやすくするため、原文にない改行を、それぞれに加えています)。
(引用P)
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(1) プレッシャ・リリーフ・ドア
(中略)
このドアが開口したとしても、
その開口面積は後部圧力隔壁推定開口部からの流出空気を機外に放出するに十分な面積ではなく、
尾部胴体内の圧力は急激に上昇したと推定される。
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(引用P、以上)
この「引用P」で、下3行目~下2行目を見て下さい。
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このドアが開口したとしても、
その開口面積は
後部圧力隔壁推定開口部からの流出空気を
機外に放出するに十分な面積ではなく、
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このように、事故調が言明しています。
「後部圧力隔壁が壊れて」急減圧流が生じ、「プレッシャ・リリーフ・ドア」が開いても、その開口面積が不足しており、急減圧流を機外に放出しきれない。
(結果的に、機体に致命的な破壊が生じる)。
このように、事故調が言明しているのです。
ところが、「修理ミス」以外にも、飛行中に「後部圧力隔壁が壊れる可能性」が、上述のように、いろいろあります。
したがって、事故調の「言明」に基づけば、なおさら、直ちに、世界中すべてのボーイング747型機を飛行停止して、「プレッシャ・リリーフ・ドア」の緊急改修を行う必要があるのは、当然です。
ところが、第15回目で述べたように、実際には行っていません。
(分析O、に対する結論)(トリック12、に対する結論)
(1)事故調は、「修理ミス」以外に、「後部圧力隔壁」が壊れる原因が存在しないかのように見せかけた。
(2)本来ならば、世界中すべてのボーイング747型機の、「プレッシャ・リリーフ・ドア」を直ちに緊急改修する必要がある。
(3)これを行っていないのは、その必要がないため。
(4)それはとりもなおさず、「急減圧流が存在しない」ため。
(5)事故調は、急減圧流が存在しないと「認識している」。
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<長文のため、第18回目に続きます>
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