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岩手県の高齢者施設「楽ん楽ん」9名溺死(台風10号)は非常に奇妙。常務理事・所長ともに「ウソをついている」可能性が濃厚(11)2016年11月22日

[カテゴリ: 社会問題>その他]

第10回目の記事から続きます。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/11/06/8242872

※ 引用の出典はすべて「東京新聞の記事」なので、その明示は省略し、以下、掲載された記事の「日付」だけを、出典に明示します。

※ 引用文は、読みやすくするため、原文にはない改行を多数加えています。

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(引用T)「11月2日・夕刊」を引用します。
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避難準備情報は(1)一般向けに避難準備を促す(2)高齢者や障害者ら手助けが必要な人に避難を求める ——— の二つの意味があるが、入所者が亡くなった岩泉町の高齢者施設は「準備の段階」と誤解した。
---------------------------------------------------------------------------------
(引用T、以上)

※ 今までの引用文は、8月末に台風被害を受けた後、9月に報じられた記事を引用してきました。
※一方、この「引用T」は、今月(11月)報道された記事です。


「引用T」を見ると、「避難準備情報」には、二つの意味があると分かります。

さらに、「入所者が亡くなった岩泉町の高齢者施設は『準備の段階』と誤解した」と、明記しています。

この施設は「楽ん楽ん」を指しているのは、明らかです。

したがって、高齢者施設である「楽ん楽ん」の場合は、本来ならば、「(2)高齢者や障害者ら手助けが必要な人に避難を求める」が、当てはまります。

この「引用T」を見る限りでは、「楽ん楽ん」の、おそらく理事や所長が、「避難準備情報」を、「避難指示ではなく、避難の『準備をするための情報』と受け止めた」と解釈できます。

それならば、「避難準備情報」発令を受けて、理事や所長が、誤解したとは言え、「避難のための準備」を、開始しているはずです。

(引用U)「9月2日・朝刊」を引用します。
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台風10号の豪雨で九人が死亡した岩手県岩泉町の高齢者グループホーム「楽ん楽ん(らんらん)」の運営者が、移動に時間がかかる高齢者ら避難開始を求める避難準備情報の意味を知らなかったことが分かった。

台風が東北に上陸する約九時間前から、同情報は町内全域に発令されていた。

(中略)

岩泉町は台風10号の接近が見込まれた八月三十日午前九時、全域に避難準備情報を発令した。

国の指針は発令段階で、自力で避難するのが難しい高齢者や障害者らは避難を開始し、そのほかの人も準備を始めるよう求めている。
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(引用U、以上)

「引用U」では、「岩泉町は台風10号の接近が見込まれた8月30日午前9時、全域に避難準備情報を発令した」とあります。

「引用T、および、引用U」を合せて見ると、理事たちは、「台風が東北に上陸する約9時間前、つまり8月30日午前9時から(注)、『避難のための準備』を行っていたはず」と、解釈できます。

しかし、「これ以外の、東京新聞の記事」を見る限りでは、「そのような形跡は見当たらない」と、言わざるを得ません。

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(注)8月30日午前9時の「避難準備情報」発令と同時に、理事たちがそれを把握できたとは限りません。
それよりも後の時間になって、この情報発令を知った可能性もあります。
その場合は、「避難のための準備」開始も、それに比例して、午前9時よりは遅くなるのは当然です。
「必ず、午前9時から、理事たちが『避難のための準備』を開始していたはず」と、決め付けるつもりはありません。
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(不自然35)
第1回目の記事での、「引用B」を再度引用します。

(再度、引用B)「同じ9月2日・朝刊」で、別の記事を引用します。
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佐藤常務理事は午後五時ごろ、避難について相談しようと町役場を訪問。

五時半ごろ、ホーム周辺に戻ると、道路の冠水が始まった。

施設の車を高台に移動させ、ホーム周辺に戻った六時ごろには、水が胸の高さまで上昇していた。
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(再度、引用B、以上)

この「再度、引用B」を見ると、「佐藤常務理事は午後5時ごろ、避難について相談しようと町役場を訪問」と明記してあります。

「避難準備情報」発令を知り、理事たちが「避難のための準備」と誤解したために、前述の「(注)」で述べた通り、午前9時からとは限りませんが、少なくとも午後5時頃よりは、はるかに早い段階から、「避難のための準備」を行っていたはずです。

にもかかわらず、今さら午後5時頃になってから、「のこのこと」町役場へ避難の相談に行くのは、あまりにも不自然です。

「避難準備情報の発令」を受けて、理事が、「(誤解に基づいて)避難のための準備をしていた」とは、とても思えません。

午後5時頃までは、「何もしていなかった」可能性が、濃厚と思えてなりません。


(不自然36)
第1回目の記事での、「引用A」を再度引用します。

(再度、引用A)「9月2日・朝刊」を引用します。
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天候が急変し、佐藤常務理事が町役場を訪れたのは午後五時ごろ。

平屋のホームにいる九人を隣の三階建て高齢者施設に避難させることを確認。

帰った時点で敷地は冠水し始めていた。

午後六時ごろに戻ると、水が胸の辺りまで達し、九人を助け出すことは不可能な状態に。

携帯電話が通じず、通報もできなかった。
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(再度、引用A、以上)

「再度、引用A」を見ると、「町役場にて、午後5時頃に、入居者全員を、隣の3階建て施設に避難させる」と決定しています。

それならば、その場(町役場)から、所長に対して電話を入れ、「入居者全員を、直ちに隣の3階建て施設に避難させろ」と指示するのが当然です。

入居者は、いずれも高齢者です。
避難に時間が、かかるのは、誰でも容易に想像が付きます。
1分でも、1秒でも早く避難を開始するのが当然です。

ところが、「再度、引用B、およびA」いずれを見ても、理事が所長に電話した形跡が、まったくありません。

「不自然35」で述べたように、理事は、午後5時頃よりもっと前に、「避難の準備をすでにしていた」はずです。

それならば、町役場で「避難を決定した」ならば、急いで所長に電話し、「今すぐ避難しろ」と指示するのが当然です。

これを行った形跡がないのは、非常に不自然です。


(不自然37)
一方、所長の行動も不自然です。

前述の通り、「引用T」を見ると、理事たちは、「避難準備情報」を、「避難指示ではなく、避難の『準備をするための情報』と受け止めた」はずです。

したがって、理事だけではなく、所長も、「避難行動そのもの」ではなく、「避難のための準備」を開始しているはずです。

それならば、理事が、午後5時頃に町役場へ出向くのに応じて、「避難のための準備」行動の一環として、「理事からの電話を待つ」のが、自然だと言えます。

ところが、いつまで経っても理事からの電話が来ないにもかかわらず、それに対して、「何とも思っていない」ように、見えてなりません。

理事から電話が来なければ、自分の方から電話して、「避難するのかどうか、急いで問い合わせる」のが、当然です。

しかし、「再度、引用B、およびA」いずれを見ても、所長の方から、理事に対して問合せの電話をかけた形跡があるとは、まったく思えません。

「再度、引用A」を見ると、「携帯電話が通じず」とあります。
これを見る限りでは、理事は「携帯電話を持っていた」と解釈できます。
施設にいる所長から、町役場へ訪れた理事に、いくらでも電話できるはずです。

所長の行動も、非常に不自然です。


(不自然38)
第1回目の記事での、「引用C、引用F、引用Gの一部」を再度引用します。
ただし、ここでは「引用V」と表現します。

(引用V)「9月3日・朝刊」を引用します。
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ホームで唯一助かった佐々木千代子所長の証言を二日、運営法人の佐藤弘明常務理事が報道陣に語った。

「玄関まで水が上がってきたみたい」。

八月三十日午後六時十分ごろ、佐々木所長は女性入所者の話で異常に気付いた。

水が入らないよう玄関をふさぎ、隣接する高齢者施設に内線電話をかけたが回線は不通だった。

「これは危険だ」。

入所者九人を少しでも高い所に上げようと、それぞれの個室のベッドに誘導。

携帯電話の電波は圏外で、じわりじわりと床から浸水してくるが、平屋のため逃げ場もない。

(中略)

数分後、ドーンと大きな音と同時に玄関ドアが割れ、濁流が一気に流れ込んだ。
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(引用V、以上)

「引用V」を見る限りでは、午後6時10分頃に、入所者から「玄関まで水が上がってきた」と言われるまで、所長は、「避難の行動はおろか、避難のための準備」すら行っていなかったとしか、解釈できません。

前述のように、午前9時に発令された「避難準備情報」を、理事たちが、「避難指示ではなく、避難の『準備をするための情報』と受け止めた」ならば、所長も「避難のための準備」を行っていたはずです。

それならば、午後6時10分頃になって、「入所者から言われて」初めて、「これは危険だ」と感じて、あわてて動き出すはずがありません。

前述の「(注)」で述べた通り、午前9時からとは限りませんが、少なくとも午後6時10分頃よりは、はるかに早い段階から、「避難のための準備」を行っていたはずです。

所長の行動も、理事同様、あまりにも不自然です。

結局のところ、「引用T」にある、「入所者が亡くなった岩泉町の高齢者施設は『準備の段階』と誤解した」との記述は、事実に合わないと、解釈せざるを得ません。

換言すれば、「入居者たちを避難させなかった」事実を「ごまかすため」に、理事や所長が、「避難準備情報」に関して、「『誤解していた』というウソをついている」としか思えません。

一方、逆に見れば、理事たちが「『誤解していた』のはウソではなく、事実」の可能性もあります。

その場合は、「この誤解を巧妙に利用して」、「入居者たちを避難させなかった」事実を「ごまかすための口実に使った」と、解釈できます。

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以上、第1回目の記事から、様々な「不自然さ」を、素人なりに分析してきました。

その結果、得られた結論は、以下の通りです。

(結論1) 所長の言動はあまりにも不自然であり、少なくとも、施設の水没が始まった時点において、「所長は不在だった」可能性が、きわめて濃厚である。

(結論2) 「所長の不在」を隠すため、理事と所長が、様々な「作り話を行った」可能性が、きわめて濃厚である。

(結論3) 理事自身も、少なくとも、午後5時頃の時点において、不在だった可能性が、十分あり得る。
その象徴的な理由が、午後5時頃に、「避難の相談のため、わざわざ町役場に出向いた不自然さ」である。

(結論4) 理事の言動も、きわめて不自然なのは、「理事自身も不在だったことを隠すため」である可能性が、十分あり得る。

(結論5) 理事の不在を隠さないと、「理事による、所長に関する発言」も成立しなくなる。
それでは、所長の不在を隠せなくなる。
そのため、理事自身の不在を、「何としてでも隠そうとしている」と、思えてならない。

(注)以上は、「結論のすべて」ではありません。

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以下、長文のため、第12回目に続きます。

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『【続編】 岩手県の高齢者施設「楽ん楽ん」9名溺死(台風10号)は非常に奇妙。常務理事・所長ともに「ウソをついている」可能性が濃厚』
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