「FS」ならば、「飛行機の操縦」が素人でも自由に出来ます(13) ― 2017年07月29日
第12回目の記事から続きます。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2017/07/27/8628737
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記事の修正について、念のため、お知らせします。
前回(第12回目)の記事で、1件修正しました。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2017/07/27/8628737
ただし、「修正した旨の明示」は行っていません。
修正した場所は、「図1」の説明部分です。
記事全体で、約半分の位置あたりです。
(引用)
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この文中で、「風防」とは、シミュレータではなく実機で、操縦室の周囲を取り囲んでいる、機外を見るための「窓全体」を指します。
「風防ガラス」という表現もあります。
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(引用、以上)
この引用文で、1行目と、2行目との間に、「もう1行」ありました。
その1行を、丸ごと削除しました。
本来ならば、従来通り、罫線で前後を囲んだ「修正内容の明示」を行います。
ところが、この時は、この「第12回目の記事」を更新した(ブログ・サーバーにアップロードした)時刻から、約10分後に、この修正を行いました。
そのため、「ほとんど時間が経っていないので、『修正内容の明示』を行う必要はない」と判断しました。
そこで、上記のように、「1行目と、2行目の間にあった、もう一行を削除しただけ」で、OKとしました。
しかし、後になって考えると、このわずかな時間帯に、どなたかがアクセスし、修正前の記事をご覧になっていたかもしれません。
もしそうなると、修正後の記事が、その方々に伝わらなくなります。
そこで、念のため、当記事で、この「第12回目の記事」で、修正のため1行削除したことを、お知らせしておきます。
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ここから、当記事(第13回目)の本題です。
前々回の「第11回目」で、日本航空の「旧乗員訓練センター」シミュレータ展示品を紹介しました。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2017/07/22/8625526
その続きです。
(図1) 日本航空「フライト・シミュレータ」展示品(副操縦士席)
※ 機長席側の、湾曲した透明アクリル板(?)を通して撮影したので、かなり光線の反射が生じています。
※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を「二つのタブ」で同時に開き、一方のタブを「図の表示専用」にすると、非常に便利です。
「図1」で、「副操縦士席」の背面は、何もありません。
展示品背後の透明ガラス板を通して、タイル床の向こう側に、ビル1階の吹き抜けにある「緑」が見えています。
ところが、このシミュレータは、ボーイング747型機なので、実際には、副操縦士席の背後に、「航空機関士席」があります。
(図2) ボーイング747型、実機の操縦席写真
(出典: 『ザ・コクピット 2003年1月1日発行』(イカロス出版)を引用、追記)
(小さくて見えませんが、写真右下の解説文(キャプション): 右席後方に巨大なFEパネルがある747クラシックのコクピット。 ◎ Photo/Ase Konan)。
※ 上記、写真の解説文で、「FEパネル」とは、「航空機関士席の計器盤」のことです。
(「FE」とは、航空機関士(フライト・エンジニア)です)。
※ 同じく、解説文で、「クラシック」とは、昔からある「アナログ計器」形式の航空機のことです。
(いわゆる「ハイテク機」が、かつてはCRTディスプレイ、現代は液晶ディスプレイによる「電子式計器」を用いた、コンピュータ制御の新しい航空機です)。
(「CRTディスプレイ」とは、「ブラウン管」を用いたディスプレイです)。
「図2」の中央奥の部分で、「遮光カーテン?」と表示したものがあります。
今まで、何度となく、さまざまな飛行機の「操縦室写真」を、航空雑誌などで見てきました。
しかし、このような、「カーテンらしき物」を見たのは、この写真が初めてです。
この場所に、カーテンがあるならば、おそらく、光をさえぎる「遮光 《しゃこう》 カーテンしかない」と思います。
「機長席・副操縦士席」と、「航空機関士席」とを分けるための、「遮光 《しゃこう》 カーテン」だと思います。
夜間に飛行する場合、自動車と同じように、操縦室内の照明は、最小限に落とします。
一方、航空機関士は、燃料の計算など、テーブル上で、いわば「事務仕事」も、いろいろ行います。
その際、明かりをつける必要が、あるのかもしれません。
もしそうであれば、照明を最小に落としている「機長席・副操縦士席」の妨げにならないように、「遮光 《しゃこう》 カーテン」を引くものと思います。
「図2」の一番手前、左部分で、「予備席」と、表示したものがあります。
本当は、「オブザーバー・シート」と表示したかったのですが、スペースがないので、やむなく文字数の少ない日本語表現にしました。
これは、文字通り、「予備のための席」です(笑)。
本来の運航乗員は、機長、副操縦士、航空機関士の3名です。
その他に、何らかの理由で、「搭乗者が増えた場合」、この席に座ります。
例えば、以下のような場合です。
◎ パイロットや航空機関士の資格審査のために、試験官が同乗する。
◎ 機体の動作状態を飛行しながら検査するため、整備士が同乗する。
◎ 航空管制官が、旅客機操縦の実態を知るために、同乗する。
(管制官による、飛行の検査ではなく、パイロット側の実情も考慮した、より良い管制を行うために、管制官自身のための研修です。主に、新人研修だと思います)。
◎ パイロットなどの訓練生が、同乗する。
ボーイング747型機の場合は、機体が大きく、操縦室も余裕があるので、前後に並んで、2席の「オブザーバー・シート」があります。
座席が「折りたたみ式」になっている場合は、「ジャンプ・シート」と言います。
客室乗務員の座席では、多くが、このタイプです。
(図3) 航空機関士の操作風景(一例)
(出典: 『ザ・コクピット 2003年1月1日発行』(イカロス出版)を引用)
(小さくて見づらいですが、写真下の解説文(キャプション): 離陸時フライトエンジニアはシートを前方に移動、正面パネル中央のエンジン計器を見ながらスラストレバーの微調整を行う。 ◎ Photo/Ase Konan)。
航空機関士は、その時の操作内容に応じて、座席位置を、大きく移動させます。
「図3」のように、離陸や着陸時は、エンジン出力を制御する「スラスト・レバー」の操作を補助します。
機長、あるいは、副操縦士が、「スラスト・レバー」を操作するのが当然ですが、上記解説文にあるように、補助的に微調整などを行います。
ボーイング747型機の場合は、そのため、「スラスト・レバー」の握りを、4本ある各レバー1本に付き、1個ではなく、2個ずつ設けてあります。
機長、あるいは、副操縦士が、「スラスト・レバー」を握ると同時に、航空機関士が、もう一方の握りを握って、二人一緒に操作します。
ただし、主導権があるのは、あくまでも、機長、あるいは、副操縦士です。
航空機関士が、勝手に主導権を発揮してしまったら、「えらいこと」になります(笑)。
「微調整」の典型例は、4発あるエンジン出力を、すべて同一に合せる操作です。
「スラスト・レバー」は、通常、4本を同時に操作します。
(言うまでもなく、片手で、レバー1本ごとに、指を1本ずつ乗せます)。
そのため、各エンジン出力が、微妙に「ずれを生じ」ます。
そのずれを、機長、あるいは、副操縦士が、機体を操縦しながら補正するのは、やっかいなので、航空機関士が、後を引き継ぐわけです。
離陸や着陸以外の時は、右側にある、航空機関士席の計器盤に向かいます。
その時は、前進させていた座席を後ろに戻し、さらに右側に向きを変えます。
このように、運航乗員の中で、航空機関士は、動きの大きい動作をします。
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今回の記事も、やはり、次回に、持ち越しで続きます。
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<以下、長文のため、第14回目に続きます>
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