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日航123便墜落事件 - 航空管制通信での「周波数変更の指示」に関して「他者ブログ」宛にコメント投稿しました(7)2020年04月18日

[カテゴリ: JAL123便>他者ブログ]

「第6回目の記事」 から続きます。
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/04/11/9234297

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「前回 (第6回目) の記事」 から、話を持ち越します。

まず、2件の図を 「再掲」 します。

№2 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器

(図6-1) №2 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (再掲)
(出典: 自分で撮影)

※※ 当記事の各図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。

※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を「二つのタブ」で同時に開き、一方のタブを「図の表示専用」にすると、非常に便利です。


№1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の説明

(図6-1-2) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の説明 (再掲)
(出典: 日本航空の、運航乗員訓練用 「紙レーター」 を、自分で撮影。追記)


№1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (斜め左側から見た写真)

(図6-1-3) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (斜め左側から見た写真)
(出典: 自分で撮影)

この 「図6-1-3」 は、いわば 「おまけ」 です(笑)。

上記、「図6-1」 が、斜め写真で、かなり分かりづらいので、少しでも補うために、掲げました。


№2 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (副操縦士席の窓から見た写真)

(図6-1-4) №2 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (副操縦士席の窓から見た写真)
(出典: 自分で撮影)

この 「図6-1-4」 も、おまけです(笑)。

「副操縦士席」 の、窓の外側から写しました。

一番下側、斜めに白く見えるのは、「副操縦士」 が座る座席の、「座面」 部分です。

図の右側が、「機首の方向」 です。

これでも、やはり分かりづらいですが、これ以上の写真がない (撮影できない) ので、ご了承願います。

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(注) 「図6-1」 ~ 「図6-1-4」 までの、4枚の図で、「№2 超短波 (VHF) 無線機・制御器と、№1 超短波 (VHF) 無線機・制御器」 とが混在しています。

これは、「外観 ・ 形状」 が、両者とも、まったく同じなので、同列に扱っています。

その限りにおいて、「№2と、№1」 は、いずれも、違いはありません。

「第5回目の記事」 で掲げた、「図6」 の、「№3 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器」 も同じです。

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№1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (1)

(図6-2) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (1)
(出典: 日本航空の、運航乗員訓練用 「紙レーター」 を、自分で撮影。追記)

「図6-2」 を見れば、「周波数設定スイッチA」 を回せば、「周波数表示A」 が、それに連動して変化すると、誰でも分かると思います。

もちろん、「B側」 も同様です。

そういう意味では、「周波数設定スイッチ」 と言うよりも、「周波数設定ツマミ (周波数設定ノブ)」 と表現する方が、好ましい (適切) かもしれません。

(注) 「周波数表示A / B」 および、「周波数設定スイッチA / B」 いずれも、説明のため、私が勝手に表現しています。
(正確な名称は、あいにく分かりません)。


「前回 (第6回目)」 で述べた通り、この制御器 (無線機) は、「一度に、二つの周波数」 を、同時使用はできません。

「どちらか、一方の周波数」 しか使えません。

それが、この 「図6-2」 で示す、「A - B 切り替えスイッチ」 です。
(これも、説明のために、私が勝手に表現しています)。

このスイッチ部に 「TFR」 と表示しています。
(文字がつぶれて、見づらいですが)。

これは、おそらく 「トランスファー」 のことだろうと思います。

辞書を見ると、「transfer」 ならば、「移す、動かす、移転、移動」 などの意味があります。

したがって、「周波数を、A あるいはB に移動させる (切り替える)」 と言えます。

この 「TFR」 スイッチを、左側に倒せば、「周波数表示A」 の周波数で、「この無線機が動作する」 ことになります。
(送信 ・ 受信ともに)。

逆に、右側に倒せば、「周波数表示B」 の周波数で、この無線機が動作することになります。

どちらで動作しているかを示すのが、「すぐ上にある表示灯」 です。

「図6-2」 では、左側 「周波数表示A」 の 「緑色灯」 が点灯しています。

「こちら側の周波数」 で、動作していると分かります。

ただし、「図6-2」 では、A、Bどちらも、「周波数が、118.00メガヘルツ (MHz)」 になっています。

そのため、A、Bどちらにスイッチを倒しても、「周波数が、118.00メガヘルツ (MHz)」 に変わりありませんが。

いずれにしても、一度に使える周波数は、「1波だけ」 です。

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この 「無線機 (制御器)」 では、一度に使える周波数は 「1波だけ」 なのに、なぜ、わざわざ 「二つの周波数」 を同時に表示しているのか?

それは、周波数の切り替えを、「少しでも素早くするため」 です。

さらには、切り替える周波数の設定を、「間違いなく確実に行うため」 です。

(これ以外にも、理由があるかもしれませんが、あいにく、そこまでは分かりません)。

「第4回目の記事」 で、「管制機関との交信記録として、図1 / F :引用」 を掲げました。

「事故調査報告書の別添3」 によれば、123便が、「これら5カ所の管制機関」 と、次々と交信しています。
(実際は、もう1カ所、「進入管制 = 東京アプローチ」 もありますが)。

123便に限らず、「パイロットの側」 からすれば、地上を走行しながら、さらには、上空を飛行しながら、これらの管制機関と、次々交信する必要があります。
(「管制承認伝達席 = 東京デリバリー」 だけは、駐機場で、停止した状態で交信しますが)。

「第4回目の記事」 では触れませんでしたが、「図1 / F :引用」 を見れば、各管制機関は、それぞれ周波数が異なります。

したがって、これらと交信するためには、「周波数も、それに合せて、次々と変更する」 必要があります。

その時、周波数変更に、手間取っていては、話になりません。

素早く切り替える必要があります。

さらには、「変更後の周波数」 が、間違っていたら、他の管制機関を誤って、呼び出してしまう恐れがあります。
(あるいは、相手の存在しない、まったく意味のない周波数で、呼び出しを行ってしまう可能性もあります)。

相手の管制機関に限らず、関係する複数の航空機側に対しても、いろいろ迷惑をかけてしまいます。

自分自身の、飛行操作に対しても、無駄な時間や、余計な手間を引き起こします。

誰にとっても、非常に好ましくありません。

そのため、周波数の切り替えを 「少しでも素早く」 行い、切り替える周波数の設定を 「間違いなく確実に行う」 必要があります。

「図6-2」 を見れば、これらの確実性を得るために、「A、B二つの周波数を、同時に用意し、切り換えて、使用できる構造」 にしてあると分かります。

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この構造について、具体的に述べます。

「第4回目の記事」 での、「F :引用」 を再度掲げます。

(F: 引用) (再掲)
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別添3 管制機関との交信記録

【交信者】                               【周波数】
DELIVERY   = 東京 飛行場 管制所 管制承認伝達席 121.8 MHz

GROUND    = 東京 飛行場 管制所 地上管制席    121.7 MHz

TOWER     = 東京 飛行場 管制所            118.1MHz
 
DEPARTURE = 東京 ターミナル管制所 出域管制席   126.0 MHz

ACC      = 東京 管制区管制所             123.7 MHz

JL123     = 日航123便
==================================
(F: 引用 (再掲)。以上)


この中で、例えば、1番目と、2番目を取り出します。

DELIVERY   = 東京 飛行場 管制所 管制承認伝達席 121.8 MHz

GROUND    = 東京 飛行場 管制所 地上管制席    121.7 MHz

両者の、「周波数」 を見て下さい。

DELIVERY (東京デリバリー) = 121.8 MHz (メガヘルツ)

GROUND (東京グランド)= 121.7 MHz (メガヘルツ)

これを、「図6-2」 に当てはめると、次の 「図6-2-1」 となります。

№1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (2)

(図6-2-1) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (2)
(出典: 日本航空の、運航乗員訓練用 「紙レーター」 を、自分で撮影。追記)


(1) 「DELIVERY (東京デリバリー)」 と交信する前に、まず、「周波数表示Aを、121.80に設定」 します。

(2) さらに、「周波数表示Bを、121.70に設定」 しておきます。

(3) 「TFR」 スイッチを左に倒します。

(4) すぐ上の 「緑色灯」 が点灯します。

(5) そして、「DELIVERY (東京デリバリー)と、121.80 MHz (メガヘルツ) で交信」 します。

(6) 「DELIVERY (東京デリバリー)」 との交信が終了したら、「TFR」 スイッチを右に倒します。

(7) 今度は、「GROUND (東京グランド) と、121.70 MHz (メガヘルツ)で交信」 します。

このような手順を踏めば、周波数変更が、素早くできます。

さらに、周波数の設定も、変更する前に、落ち着いて、ゆっくり確実にできるので、設定ミスを防げます。


GROUND (東京グランド) = 121.7 MHz (メガヘルツ)

TOWER (東京タワー) = 118.1MHz (メガヘルツ)

この両者の切り替えも、同様です。

№1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (3)

(図6-2-2) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (3)
(出典: 日本航空の、運航乗員訓練用 「紙レーター」 を、自分で撮影。追記)


(1) 「図6-2-2」 で、右側 「周波数表示B」 は、すでに、「GROUND (東京グランド) = 121.70 MHz (メガヘルツ)」 になっています。
(「図6-2-1」 のままになっています)。

(1-1) この管制機関と、「交信している状態のまま」 になっています。

(1-2) 「TFR」 スイッチも、右に倒したままです。

(1-3) 「緑色灯」 も、右の 「周波数表示B」 側が、点灯したままです。

(2) そこで、左側 「周波数表示A」 を、新たな 「TOWER (東京タワー) = 118.10 MHz (メガヘルツ)」 に設定します。

(3) 今度は、「TFR」 スイッチを、左に倒します。

(3-1) もちろん、「緑色灯」 も、左の 「周波数表示A」 側が、点灯します。

(4) そうすれば、直ちに、左側の周波数A 「TOWER (東京タワー) = 118.10 MHz (メガヘルツ)」 で交信できます。

この変更設定も、「TOWER (東京タワー)」 を呼び出す直前に、急いで行うのではなく、それより前の段階で、余裕を持って行います。

そのためにこそ、「制御器には、2組の周波数表示や、周波数設定スイッチ」 が設けてあるのです。

このようにして、次々と、「所要の管制機関との交信を、切り替えて行う」 ことができます。

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以上の通り、「周波数を切り替える」 ことによって、「変更前の、今までの周波数」 が (事実上) 使えなくなります。

変更後の 「新たな周波数」 を使うのが、当然です。

周波数を変更したので、「変更前の、今までの周波数」 は、本来ならば、使う必要性、必然性が、まったくありません。

したがって、管制機関が、もし仮に 「変更前の、今までの周波数も、同時に聴取しろ」 と指示したとしても、パイロット側としては、やりようがありません。

どうしても、「変更前の、今までの周波数も、同時に聴取する」 ならば、「TFR」 スイッチを、いちいち切り換える操作を、ひんぱんに、行わなければならなくなります。

そんなことをしていたら、自分たち自身の、「本来の飛行操作」 を、やっていられなくなります。

そもそも、管制機関側が、「そんなバカげた指示」 をするはずがありません。

一方、「超短波 (VHF) 無線機」 は、3台装備していると、前述しました。

ところが、他の2台も、それぞれ 「別の周波数」 で使っています。

これに関しては、次回述べる予定です。

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長文のため、「第8回目」 に続きます。

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『ホームページにあるのと同じ目的の「サイトマップ」』
2015年12月18日
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