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日航123便墜落事件 - 航空管制通信での「周波数変更の指示」に関して「他者ブログ」宛にコメント投稿しました(9)2020年05月02日

[カテゴリ: JAL123便>他者ブログ]

「第8回目の記事」 から続きます。

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今回も、「前回 (第8回目) の記事」 から、話を持ち越します。

墜落した123便の飛行経路略図

(図17) 墜落した123便の飛行経路略図
(出典: 『航空事故調査報告書』 (運輸省 航空事故調査委員会) 付図-1)

※※ 当記事の各図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。

※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を「二つのタブ」で同時に開き、一方のタブを「図の表示専用」にすると、非常に便利です。


この 「図17」 に示す、「墜落した123便の飛行経路略図」 が正しいのか、それとも改竄 《かいざん》 しているのかは、ここでは触れません。

取りあえずは、「正しいもの」 として、取り扱います。

「前回 (第8回目) の記事」 で述べた、「東京コントロールの担当空域」 を示しているのが、次の 「図15 (再掲)」 です。

東京コントロールの 「関東南Aセクター」 担当図

(図15) 東京コントロールの 「関東南Aセクター」 担当図 (再掲)
(出典: 『新版 AIR BAND マニュアル』 (パイロット ハウス) の図を一部引用)

(注1) 「パイロット ハウス」 は、さまざまな 「航空用品」 を販売している商店です。

(注2) 所在地は 「東京都 墨田区」 ですが、かつては、同じ東京の 「JR山手線 ・ 渋谷駅」 の近くにありました。
(注3) 『新版 AIR BAND マニュアル』 は、購入客に対するサービス品として、無料配布していました。
(注4) 現在でも、配布しているのかどうか、分かりません。
(注5) 「図15」 で用いた 『新版 AIR BAND マニュアル』 は、平成元年 (1989年) に入手した、かなり古いものです。
換言すれば、「123便の墜落当時」 と、ちょうど同じ時代の資料として、使えるはずだと思っています。


上記 「注3」 の通り、『新版 AIR BAND マニュアル』 は、無料配布のサービス品なので、いまいち信頼性に欠けます(笑)。

そのため、「図15」 を見ると、一番肝心の 「関東南Aセクター」 が、印刷ミスで、「関東南Aセクタター」 になっています(笑)。

しかし、当時の周波数について、ここまで具体的に記している資料は、これしか手元にないので、やむなく用いています。

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「図15」 は、不鮮明で見づらいので、追記したのが、「図15-1」 です。

東京コントロールの 「関東南Aセクター」 担当図 ・ 着色

(図15-1) 東京コントロールの 「関東南Aセクター」 担当図 ・ 着色
(出典: 『新版 AIR BAND マニュアル』 (パイロット ハウス) の図を一部引用。追記)

「図15-1」 は、ご覧の通り、必要な文字を、「青色の文字」 で、追記 (併記) しました。

また、「このセクター」 の領域を、橙色で囲みました。
(ただし、陸地を除く、海上部分だけに留めています)。
(東京湾上も、除いています)。


「図17」 の飛行経路が、仮に正しいとすれば、123便は、「図15-1」 に示す、「関東南Aセクター」 の空域を飛行していたことになります。

『航空事故調査報告書』 の交信記録で、「東京コントロール」 とは、この 「関東南Aセクター」 を指すことになります。

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「123.7  (125.6)  278.8」

これらの数字は、「前回 (第8回目) の記事」 でも触れた通り、この 「関東南Aセクター」 が使用している周波数です。

◎ 主周波数: 123.7 MHz (メガヘルツ)

◎ 副周波数: 125.6 MHz (メガヘルツ)

◎ 軍用機の周波数: 278.8 MHz (メガヘルツ)
(超短波 (VHF) ではなく、極超短波 (UHF) です) (極超短波 = ごくちょうたんぱ)

(注) 軍用機も、「戦闘訓練時」 ではなく、基地から、他の基地へ移動するだけの場合などは、民間機と同じ飛行の仕方をするので、「民間航空の航空管制」 を受けます。

そのため、地上の管制機関は、「軍用機の周波数」 も所有し、常時聴取しています。

民間機と同列に、管制レーダーでも監視しています。

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説明の順序が、少し前後しますが、「図15-1」 の全体図が、次の 「図16」 (再掲) です。

「東京コントロール」 を含む、管制センターの 「全域」 担当図

(図16) 「東京コントロール」 を含む、管制センターの 「全域」 担当図 (再掲)
(出典: 『新版 AIR BAND マニュアル』 (パイロット ハウス))

「図16」 を見ると、4つの 「管制センター」 があると分かります。

名称を、「四角形の枠」 で、囲ってあります。

北から順に、

「札幌管制センター」 (札幌コントロール)

「東京管制センター」 (東京コントロール)

「福岡管制センター」 (福岡コントロール)

「那覇管制センター」 (那覇コントロール)

です。

さらに、それぞれ、複数の 「セクター」 に別れています。

使用する周波数も、それぞれ異なります。

「機体の飛行」 にともない、次のセクターに移動する際に、管制機関側が、「新しい周波数」 を指示します。

『航空事故調査報告書』 の交信記録を見ると、それが良く分かります。

別添3 管制機関との交信記録 (1/3)

(図18-1) 別添3 管制機関との交信記録 (1/3)
(出典: 『航空事故調査報告書』 (運輸省 航空事故調査委員会) 別添3)
(62-2-JA8119-10.pdf)


別添3 管制機関との交信記録 (2/3)

(図18-2) 別添3 管制機関との交信記録 (2/3)
(出典: 『航空事故調査報告書』 (運輸省 航空事故調査委員会) 別添3)
(62-2-JA8119-10.pdf)


別添3 管制機関との交信記録 (3/3)

(図18-3) 別添3 管制機関との交信記録 (3/3)
(出典: 『航空事故調査報告書』 (運輸省 航空事故調査委員会) 別添3)
(62-2-JA8119-10.pdf)


この、「図18-1 ~ 3」 で、「赤色の下線」 を引いたところに着目して下さい。

管制機関側が、「次の管制機関」 を指示しています。

同時に、「次に使用する周波数」 も指示しています。


「(図18-1) 別添3 管制機関との交信記録 (1/3)」 の場合。

(M-1: 赤色の下線部を引用)
==================================
Contact  GRAND  CONTROL  121.7

グランド・コントロールと、121.7で、交信せよ
==================================
(M-1: 赤色の下線部を引用。以上)



「(図18-2) 別添3 管制機関との交信記録 (2/3)」 の場合。

(M-2: 赤色の下線部を引用)
==================================
(1番目)
1809:15   GRAND   …… contact  TOWER  118.1

18:09:15  グランド  …… タワーと、118.1で、交信せよ


(2番目)
1812:23   TOWER   …… contact  TOKYO  DEPARTURE.

18:12:23  タワー  …… 東京デパーチャーと、交信せよ。

(注1) 周波数は、指示していません。
(注2) 周波数が、明らかに決まっているので、指示する必要がないのかもしれません (断言はできません)。
==================================
(M-2: 赤色の下線部を引用。以上)



「(図18-3) 別添3 管制機関との交信記録 (3/3)」 の場合。

(M-3: 赤色の下線部を引用)
==================================
1816:22   DEPARTURE   …… contact  TOKYO  CONTROL.  frequency 123.7.

18:16:22  デパーチャー  …… 東京コントロールと、周波数123.7で、交信せよ。
==================================
(M-3: 赤色の下線部を引用。以上)


いずれも、このように、「次に交信する管制機関と、その周波数」 を指示しています。

さらに、「図18-3」 では、123便側も、周波数を復唱しています。

(M-4: 緑色の下線部を引用)
==================================
1816:35   JL123   …… contact  123.7.

18:16:35  日航123  …… 123.7で、交信する。
==================================
(M-4: 緑色の下線部を引用。以上)


このように、「次に交信する管制機関と、その周波数」 を、管制官が、パイロットに指示します。

それによって、「パイロット側」 は、途切れることなく、管制通信を行うことが出来ます。

飛行中はもとより、着陸して、滑走路から誘導路に入り、駐機場に向かうまで、その流れが続きます。

----------

「図15-1」 では、前述の通り、「以下の周波数」 になっています。
(軍用機の周波数は、ここでは無関係なので省略します)。

◎ 主周波数: 123.7 MHz (メガヘルツ)

◎ 副周波数: 125.6 MHz (メガヘルツ)

ところが、「第8回目の記事」 で、周波数関係を、「L: 第1回目の記事 ・ 引用」 の通り述べています。

(L: 第1回目の記事 ・ 引用) (再掲)
==================================
事故調査報告書1冊目の、「別添3 管制機関との交信記録」 を見ると、123便は、東京コントロールと周波数123.7メガヘルツ (MHz) で通信しています。

(中略)

(ここも中略)

◎ 今まで使っていた周波数:123.7メガヘルツ
(123便および、すべての他機、東京コントロール)

◎ 変更後の周波数:134.0メガヘルツ
(123便を除く、すべての他機、東京コントロール)

◎ 123便と、東京コントロールだけの専用周波数:123.7メガヘルツ (変更せず)
==================================
(L: 第1回目の記事 ・ 引用。以上) (再掲)


この 「L: 第1回目の記事 ・ 引用 (再掲)」 で、周波数だけを、以下に抜き出します。

(L-1: 第1回目の記事 ・ 引用) (周波数だけ)
==================================
◎ 今まで使っていた周波数:123.7メガヘルツ

(123便および、すべての他機、東京コントロール)

◎ 変更後の周波数:134.0メガヘルツ

(123便を除く、すべての他機、東京コントロール)

◎ 123便と、東京コントロールだけの専用周波数:123.7メガヘルツ

(変更せず)
==================================
(L-1: 第1回目の記事 ・ 引用。以上) (周波数だけ)


この 「L-1: …… 」 で、上から3行目、「◎ 変更後の周波数:134.0メガヘルツ」 に着目して下さい。

変更後の周波数として、「図15-1」 に示す、「副周波数: 125.6メガヘルツ」 を、管制官が指示するのではなく、それとは、まったく関係のない 「134.0メガヘルツ」 を、指定しています。

この 「134.0メガヘルツ」 は、「主周波数」 でもなければ、「副周波数」 でもない、別の周波数です。

これは、「予備の周波数」 といえます。

「図15-1」 に示す、「主周波数」 や、「副周波数」 以外に、いくつかの 「予備の周波数」 も、この 「関東南Aセクター」 は、保有していることになります。

「予備の周波数」 が、「いくつ」 あるのか、あいにく分かりません。

おそらく、「数波」 あるのではないかと、思っています。

その内の、一つが、「134.0メガヘルツ」 だったのは明らかです。

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「予備の周波数」 は、この 「関東南Aセクター」 に限らず、「各セクター」 が、それぞれ保有していると思います。

隣接する管制機関同士で、混信しないように、基本的には、それぞれ周波数が異なっていると思います。

なお、すべての管制機関が、「予備の周波数」 を保有しているかどうか、そこまでは分かりません。

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(注) ただし、「図15-1」 の周波数が、「123便事件」 当時 (昭和60年 1985年) とは、異なっている可能性も、ないとは言い切れません。

あるいは、「図15-1」 の資料で、印刷ミスがあり、副周波数は 「125.6メガヘルツ」 ではなく、「134.0 メガヘルツ」 だった可能性も、ないとは言い切れません。

この点を、一応念のため、申し添えておきます。

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「123便事件の当時」 ではなく、「現在の周波数」 について、「他者サイト」 が掲示しています。

「図16」 とは、「セクター名」 「周波数」 が、少し異なっています。

当時と異なる、「組織の変更」 が、行われています。

ご参考までに、掲げておきます。

(N: 他者サイト)
『Aviation information site』
民間機、軍用機などの情報・写真や、航空気象、エアーバンド、航空機に関する全般的な情報サイトです!
http://ainet.bent.jp/aviation/airband_acc.html


(O: 他者サイト)
『航空交通管制部の周波数』
<航空無線の受信方法>
航空無線(エアバンド)の受信方法を紹介。航空無線の基本、周波数、おすすめの受信機などを紹介しています。
http://airband.seesaa.net/article/417250326.html

こちらは、上記の 「N: 他者サイト」 よりは、「古いデーター」 のようです。

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長文のため、「第10回目」 に続きます。

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https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/03/04/9220645


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(スマホの場合は、あいにく方法が分かりません)。

『★連載記事 連動URL一覧表★ タイトル『日航123便墜落事件 - 航空管制通信での「周波数変更の指示」に関して「他者ブログ」宛にコメント投稿しました(1) ~ (24最終回)』』
2020年11月05日
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/11/05/9313516


「サイトマップ」 もご利用頂けます。
『ホームページにあるのと同じ目的の「サイトマップ」』
2015年12月18日
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/18/7953004


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