日航123便墜落事件 - 航空管制通信での「周波数変更の指示」に関して「他者ブログ」宛にコメント投稿しました(8) ― 2020年04月25日
「第7回目の記事」 から続きます。
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/04/18/9236737
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当記事も、「前回 (第7回目) の記事」 から、話を持ち越します。
前回の 「補足」 を少し行います。
今回も、同じ2件の図を 「再掲」 します。
(図6-1-3) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器 (斜め左側から見た写真)
(出典: 自分で撮影)
※※ 当記事の各図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。
※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を「二つのタブ」で同時に開き、一方のタブを「図の表示専用」にすると、非常に便利です。
(図6-2) №1 超短波 (VHF) 無線機 ・ 制御器の操作説明 (1) (再掲)
(出典: 日本航空の、運航乗員訓練用 「紙レーター」 を、自分で撮影。追記)
この、「図6-1-3」 および、「図6-2」 をご覧頂ければ、「周波数設定スイッチA」 として、「ツマミが二つある理由」 は、おそらくお分かりと思います。
(「同スイッチB」 も、同じです)。
◎ 一方のツマミが、「小数点よりも上位の桁」 を切り換えます。
◎ 他方のツマミが、「小数点よりも下位の桁」 を切り換えます。
(ただし、どちらのツマミが、「上位、下位の桁」 を動かしているのか、あいにく素人なので分かりません)。
例えば、以下のようになります。
118.00 MHz (メガヘルツ)
118.05 MHz (メガヘルツ)
……
119.10 MHz (メガヘルツ)
119.15 MHz (メガヘルツ)
……
120.20 MHz (メガヘルツ)
120.25 MHz (メガヘルツ)
これは、使用する周波数の割り当てが、「50 kHz (キロヘルツ) 間隔」 になっているためです。
航空用の、「超短波無線通信」 で、使用する周波数の範囲は、「118 ~ 136MHz (メガヘルツ)」 です。
ただし、参考図書により、微妙に数値が異なります。
国際的な 「航空分野の諸規定」、および、「日本の電波法の規定」 が、重なってくるので、微妙な違いが生じます。
さらには、年代の違いが、これに加わるようです。
また、周波数の間隔が、現在では、「50 kHz (キロヘルツ) 間隔」 ではなく、それよりも細かい、「25 kHz (キロヘルツ) 間隔」 です。
そのため、「図6-1-3」 および、「図6-2」 で表現すれば、「周波数表示A / B」が、小数点以下、2桁ではなく、3桁になります。
ただし、ヨーロッパでは、「8.33 kHz (キロヘルツ) 間隔」 に変わってきています。
(「25 kHz (キロヘルツ) 間隔」 のちょうど1/3になります)。
将来的には、この 「8.33 kHz (キロヘルツ) 間隔」 が、主流になるのかもしれません。
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ここから、「当記事」 の本題です。
一連の、「当連載記事」 の発端は、「東京コントロールの周波数変更指示」 にあります。
「第2回目の記事」 で、「C: 管制官の発言 ・ 全文」 を、再掲します。
(C: 管制官の発言 ・ 全文)(再掲)
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All station all station except JAPAN AIR 123
and contact TOKYO CONTROL
contact TOKYO CONTROL 134.0
change frequency 134.0
and keep silent until further advised.
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(C: 管制官の発言 ・ 全文。以上)
さらに、同じ 「第2回目の記事」 で、「C-1: 管制官の発言 ・ 全文 ・ 日本語訳」 を、再掲します。
ただし、結論に相当する、「意訳」 だけを抜粋します。
そのため、「番号を少し変更」 します。
(C-1-1: 管制官の発言 ・ 全文 ・ 日本語訳 / 抜粋)(再掲)
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■ All station all station except JAPAN AIR 123
(意訳B) ジャパンエア123を除く全機。ジャパンエア123を除く全機。
■ and contact TOKYO CONTROL
(意訳) 東京コントロールと交信せよ。
■ contact TOKYO CONTROL 134.0
(意訳) 東京コントロールと、134.0で交信せよ。
■ change frequency 134.0
(意訳) 周波数を134.0に変更せよ。
■ and keep silent until further advised.
(最終意訳) 今後、指示するまで、この周波数の使用を禁止する。
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(C-1-1: 管制官の発言 ・ 全文 ・ 日本語訳 / 抜粋。以上)
(注) この「C-1-1: 管制官の発言 ・ 全文 ・ 日本語訳 / 抜粋」 で、周波数を表す単位を、管制官は発言していません。
パイロットも、同じ航空専門家なので、単位 (メガヘルツ) をわざわざ口にする必要がないからです。
「第4回目の記事」 で、「F: 引用」 を、再掲します。
(F: 引用)
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別添3 管制機関との交信記録
【交信者】 【周波数】
DELIVERY = 東京 飛行場 管制所 管制承認伝達席 121.8 MHz
GROUND = 東京 飛行場 管制所 地上管制席 121.7 MHz
TOWER = 東京 飛行場 管制所 118.1MHz
DEPARTURE = 東京 ターミナル管制所 出域管制席 126.0 MHz
ACC = 東京 管制区管制所 123.7 MHz
JL123 = 日航123便
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(F: 引用。以上)
この 「F: 引用」 で、下から2行目、「ACC = 東京 管制区管制所 123.7 MHz」 を見て下さい。
この 「ACC」 とは、言うまでもなく、「東京コントロール」 です。
上掲した、「C: 管制官の発言 ・ 全文」 の当事者です。
墜落した123便は、「東京コントロール」 と、当初、この 「周波数123.7メガヘルツ」 で交信していました。
なぜ、「東京コントロール」 は、周波数変更を指示したのか?
その理由は、「第1回目の記事」 で述べています。
その部分を、引用します。
(L: 第1回目の記事 ・ 引用)
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事故調査報告書1冊目の、「別添3 管制機関との交信記録」 を見ると、123便は、東京コントロールと周波数123.7メガヘルツ (MHz) で通信しています。
(中略)
ところが、この周波数に限らず、「管制通信の周波数」 は、その 「管制空域を飛行している」 すべての航空機が、共用しています。
そのため、123便のパイロットから見ると、自分たちにとって不要な、「東京コントロールと他機(複数)との通信」 が、いろいろ聞こえて来ることになります。
緊急事態に陥っている、123便のパイロットにとって、それは非常な負担となります。
その負担をなくすために、管制官が、123便以外の、すべての他機に対して、「周波数変更を指示」 したのです。
◎ 今まで使っていた周波数:123.7メガヘルツ
(123便および、すべての他機、東京コントロール)
◎ 変更後の周波数:134.0メガヘルツ
(123便を除く、すべての他機、東京コントロール)
◎ 123便と、東京コントロールだけの専用周波数:123.7メガヘルツ (変更せず)
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(L: 第1回目の記事 ・ 引用。以上)
(図15) 東京コントロールの 「関東南Aセクター」 担当図
(出典: 『新版 AIR BAND マニュアル』 (パイロット ハウス) を一部引用)
図が不鮮明で見づらいですが、「関東南Aセクター」 が、123便と交信していた 「東京コントロール」 の担当部門だと思います。
123.7
(125.6)
278.8
これらは、いずれも周波数を表しています。
(図16) 「東京コントロール」 を含む、管制センターの 「全域」 担当図
(出典: 『新版 AIR BAND マニュアル』 (パイロット ハウス))
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時間が取れないので、続きは、次回に述べます。
ご了承願います。
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長文のため、「第9回目」 に続きます。
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(スマホの場合は、あいにく方法が分かりません)。
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2020年11月05日
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「サイトマップ」 もご利用頂けます。
『ホームページにあるのと同じ目的の「サイトマップ」』
2015年12月18日
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お手数をかけて大変申し訳ありませんが、どうかご了承願います。
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