JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(13) ― 2016年04月29日
(修正) 「当記事の要点」を全部削除しました。<R5/2023-8-4>
「なくても良い」と判断しました。
同時に、「見出し」としての<当記事の要点><記事本文>も削除しました。
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https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/04/10/8068839
前回(第12回目)は、第4回目の記事に関して述べました。
その第4回目の記事で、「プレッシャ・リリーフ・ドア」に関して、最後の項で、以下のように述べました。
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なお、墜落現場で発見時に、ドアが開いていた、あるいは閉じていたとしても、飛行中にいわゆる「ドーン音」が生じた時に、開いた、あるいは開かずに閉じていたとは、必ずしも断言できません。
例えば、墜落時の衝撃で、閉じていたドアが、結果的に、開いた可能性もあります。
逆に、墜落時の衝撃で、開いていたドアが、閉じてしまった可能性もあります。
開いていたドアが、「迷走飛行中」に、振動や風圧により、結果的に閉じてしまう可能性もあります。
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『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(4)』
https//21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/02/04/8008614
(分析J)
実は、これは、非常に厳密に考えた場合の話です。
実際には、ここまで厳密に考える必要はないと言えます。
そのため、今までも、
◎ 急減圧流があれば、「プレッシャ・リリーフ・ドア」は、間違いなく開く。
◎ 急減圧流が存在しなければ、「プレッシャ・リリーフ・ドア」は、開かない。
と、言明してきました。
日本航空123便が飛行中に、いわゆる「ドーン音」が生じた時に、急減圧流でドアが開いたにもかかわらず、墜落時の衝撃などで、結果的に閉じたならば、それは「不自然な閉じ方」をしたことになります。
逆に、「不自然ではない閉じ方」とは、図1で、左側にある「手動ハンドル」を人間が手で操作して、「ドアを閉じる」やり方です。
図1 プレッシャ・リリーフ・ドアの「手動ハンドル」
(出典: 『航空事故調査報告書 第1冊目 付図-33 プレッシャ・リリーフ・ドアのラッチ機構』 運輸省航空事故調査委員会、を引用・抜粋編集)
※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を 「二つのタブ」 で同時に開き、一方のタブを 「図の表示専用」 にすると、非常に便利です。
※ この図1は、「第6回目記事の図9」と中身は同じです。
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(6)』
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/02/25/8028792
念のため、図2に、ドアを外側から見た場合の、「手動ハンドル」を示します。
ただし、図1と「手動ハンドル」の向きを合わせるため、写真の上下を逆にしてあります。
図2 「プレッシャ・リリーフ・ドア」外側
(出典: 『事故調査報告書 第1冊目 写真-26 プレッシャ・リリーフ・ドア(外側)』 運輸省事故調査委員会、を引用・編集)
※ この図2は、「第2回目記事の図2」と中身は同じです。
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(2)』
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/01/26/8001429
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図1の「手動ハンドル」を人間が手で操作して、静かに「ドアを閉じた」ならば、ドアと胴体部との間に、傷がついたり、ゆがみが生じたりすることはないはずです。
しかし、墜落時の衝撃などで、強制的に「不自然な閉じ方」をした場合は、ドアと胴体部との間に、「不自然な傷」がついたり、「不自然なゆがみ」が生じたりする可能性が、極めて濃厚です。
事実上、間違いなく、「不自然な」傷なり、ゆがみなりが生じると言えます。
それらの損傷を入念に調べれば、「開いていたドアが、結果的に、閉じてしまった」と、十分推定できます。
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もし仮に、そうであれば、事故調は、事故現場でこのドアを発見した時に、「ドアは閉じていたが、綿密な調査の結果、墜落時の衝撃で、開いていたドアが閉じてしまったと判明した」と、言明できます。
それならば、第12回目の記事で指摘したように、事故現場でこのドアを発見した時に、「ドアが閉じていたのか、それとも、開いていたのか、『推定という表現で、隠す』必要」は、ありません。
『JAL123-急減圧流は存在しないと「事故調は認識している」(12)』
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2016/04/10/8068839
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逆に、閉じていたドアが、墜落時の衝撃などで、開いてしまった場合も、同様です。
どちらであっても、冒頭で述べたように、非常に厳密に考えた場合の話です。
実際には、
◎ 急減圧流があれば、「プレッシャ・リリーフ・ドア」は、間違いなく開く。
◎ 急減圧流が存在しなければ、「プレッシャ・リリーフ・ドア」は、開かない。
と、考えて差し支えないと言えます。
事故調自身、ここまで厳密に考えてはいない(その必要がない)からこそ、逆に、事故現場でこのドアを発見した時に、「ドアが閉じていた」のを、何とかして「隠さなければいけない」と、判断したと言えます。
(結論J)
(1)実際問題として、ここまで、厳密に考える必要はないと言える。
(2)念のために、ここまで厳密に考慮しておいた。
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<長文のため、第14回目に続きます>
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