「新幹線のぞみ34号、台車破損(テロ攻撃未遂事件)」に関する「運輸安全委員会」調査報告書は真相を隠している(6) ― 2019年11月30日
「第5回目の記事」 から続きます。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2019/11/16/9177792
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「前回 (第5回目) の記事」 から、話を持ち越します。
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「側ばり (台車枠)」 の底部で、「軸ばね座」 と接する部分が、外側に湾曲 《わんきょく》 しているため、そのままでは溶接できず、「3.3ミリも削ってしまった」 ことになっています。
それを、あらためて、次の 「図9 (再掲)」 に示します。
(図9) 亀裂が入った台車枠の断面図(再掲)
(出典: 『東京新聞』 平成30年(2018年)3月1日・朝刊31ページ)
※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を 「二つのタブ」 で同時に開き、一方のタブを 「図の表示専用」 にすると、非常に便利です。
※※ 当記事の各図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。
「図9」 で、「側ばり (台車枠)」 部分だけを抜き出したのが、次の 「図10」 です。
(図10) 変形した台車枠 (概念図)
(出典: 「図9」 を元に、自分で作成)
この 「図10」 は、上記 「図9」 の中から抜出し、付加してある説明のために欠落している部分を、手作業で 「それらしく」 補足しています。
さらに、作図の都合で、「上下を反転」 してあります。
この 「側ばり (台車枠)」 を、溶接しようとすると、「図11」 のようになります。
(図11) 「軸ばね座」 と 「すきま」 が空き、溶接できない
(出典: 「図9」 を元に、自分で作成)
「図11」 は、あまり分かりやすい図ではありませんが、「側ばり (台車枠)」 と、「軸ばね座」 との間に、余計な 「すきま」 が空き、そのままでは、溶接できません。
もちろん、「設計上」 では、このような 「すきま」 は、存在しないのは、明らかです。
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この場合、「溶接部門」 の取るべき方法は、少なくとも 「次の2件」 です。
(対策A) 「側ばり (台車枠)」 が、溶接できない 「不良品」 なので、「側ばり (台車枠)」 の製造部門に、突き返す。
(「溶接部門」 は、「側ばり (台車枠)」 を製造する (設計上の規格通りに、正しく完成させる) のが、仕事ではありません)。
(対策B) もし、自分たちで対処するならば、例えば、「図12」 のような 「追加工」 を行う。
(図12) 「側ばり (台車枠)」 の湾曲を平板化させる
(出典: 「図9」 を元に、自分で作成)
(注) 「図12」 は、ご覧の通り、二つの異なる図を 「流用している」 ので、同一物でありながら、図上では、別物のように見えます。
(これ以上、ていねいに作図している余裕がないので、ご了承願います(笑))。
湾曲している 「左側図」 の底部を、プレス機などで、外側から力を加え、「平板化」 するように、修正目的の 「追加工」 を行います。
可能な限り、「右側図」 のような、平板となるように行います。
(溶接できるところまで、平板化、平坦化するわけです)。
そうすれば、「図9 (再掲)」 のように、「切削する必要」 がありません。
換言すれば、「余計な切削をしない」 ためにこそ、「図12」 のような、「修正のための追加工」 が必要となるのです。
(上記、「対策B」 の場合です)。
溶接のために 「過度の切削をしたら」、この 「側ばり (台車枠) を破壊してしまう」 と、すでに述べました。
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なお、「図12」 の中で、「>(上側は、湾曲したままで良いのかもしれない)」 と表示しました。
「この部分」 には、言うまでもなく、「軸ばね座」 を溶接しません。
一方では、「第5回目の記事」 で、「(図3) 損傷した台車の全体図」 を見ると、「細かいもの」 がいくつか付いています。
したがって、「この部分 (上側)」 も、湾曲せず、平坦な必要があるのかもしれません。
鉄道の素人なので、正確なことは、良く分かりません。
少なくとも、「設計図面」 では、どちら側も 「湾曲せず、平板 (平坦) の構造」 になっているものと思います。
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この件は、次回に持ち越します。
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当記事の文章は、今後、多少 「書き換える可能性」 があるかもしれません。
また、連載の回により、多少 「話の順序が前後する可能性」 があるかもしれません。
ご了承願います。
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