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(新・新版) 21世紀は宇宙文明時代
(旧ブログ) 21世紀は宇宙文明時代

(旧ブログ) を (新・新版) ブログに統合したいのですが、

(旧ブログ) には、その機能がないので、やむなく 「二本立て」 にしています。

ぜひ、主体の 『 (新・新版) 21世紀は宇宙文明時代』 も、ご高覧下さい。

(注)以前の 『 (新版)21世紀は宇宙文明時代』 は、不本意ながら
やむなく 「終了」 しました。

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「新幹線のぞみ34号、台車破損(テロ攻撃未遂事件)」に関する「運輸安全委員会」調査報告書は真相を隠している(8)2020年02月01日

[カテゴリ: 社会問題>支配]

「第7回目の記事」 から続きます。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/01/23/9205576

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「前回 (第7回目) の記事」 から、話を持ち越します。

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『運輸安全委員会』 が作成 ・ 公表した 「FG: 調査報告書」 で、過剰切削により生じた 「側ばり亀裂の全体像」 を具体的に示しているのは、以下の 「3件」 です。

「F: 調査報告書 (本編)」 の、11ページ。

これを引用します。

(J: 引用)
==================================
(1) 亀裂の長さは、側ばりの側板台車外側146mm、側板台車内側141mm、補強板台車外側117mm、補強板台車内側108mm、側ばり下面160mmであった。
==================================
(J: 引用。以上)


ところが、この 「J: 引用」 では、何のことか、良く分かりません。

図を探すと、以下の 「2件」 あります。

台車の損傷状況 (既存の 「図4」 と同じ)

(図19) 台車の損傷状況 (既存の 「図4」 と同じ)
(出典: 「G: 説明資料」 3ページ)

※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を 「二つのタブ」 で同時に開き、一方のタブを 「図の表示専用」 にすると、非常に便利です。

※※ 当記事の図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。


※ 「側ばり」 部分の 「青色着色」 は、元の図が行っています (私の着色ではありません)。


亀裂の破面の状況(その1)

(図20) 亀裂の破面の状況(その1)
(出典: 「G: 説明資料」 4ページ)


図を探した限りでは、「この2件」 だけです。

ただし、「図19」 を見ると、「亀裂の右側 (台車の奥側)」 の様子が、まったく分かりません。

冒頭の 「J: 引用」 で、「>側板台車内側141mm」 が、その部分です。

「>141mm」 と、寸法を正確に測っています。

その時に、写真撮影も、いくらでも出来るはずです。

しかし、なぜか、それをまったく掲示していません。
(探した限りでは)。

(隠そうとしているのかと、疑いたくなります)。

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それはともかくとして、上記 「2件の図」 から、必要部分を抜き出したのが、以下の 「図21 ~ 図23」 です。

外側の亀裂状況

(図21) 外側の亀裂状況
(出典: 「G: 説明資料」 3ページで、左下の図)


底面の亀裂状況

(図22) 底面の亀裂状況
(出典: 「G: 説明資料」 3ページで、下中央の図)


亀裂の破断面部分の状況

(図23) 亀裂の破断面部分の状況
(出典: 「G: 説明資料」 4ページで、上側2枚の図)

「図23」 は、ご覧の通り、1本の 「側ばり」 を、「亀裂部分で切断 ・ 分離」 して、その断面両方を掲示したものです。

「図23」 は、分かりにくいので、「亀裂部分を着色」 したのが、次の 「図24」 です。

亀裂の破断面部分を 「着色した」 参考図

(図24) 亀裂の破断面部分を 「着色した」 参考図
(出典: 「G: 説明資料」 4ページ。上記 「図23」 に追記)

※ 素人が着色したので、正確ではありません (緑色の部分)。
(おおよそ、こんな感じと思って下さい)。

※ 左側の図で、「側ばり底面、中央部の穴 (?)」 は、溶接用に初めから設けてある開口部ではないかと思いますが、元図が不鮮明なためもあり、良く分かりません。
(亀裂によって生じたのかもしれません)。
(素人なので、何とも言えません)。

※ 右側の図で、「側ばり底面、亀裂起点 (2カ所)」 も、(ほとんど) 着色していません。
(着色すべきかどうか、これも素人なので良く分かりません)。

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「F: 調査報告書 (本編)」 は、ページ数が多いので、「亀裂を具体的に示す図」 で、上記以外にも、まだあるかもしれません。
(自分で探した限りでは、見つかりませんでしたが)。

必要ならば、皆様ご自身で、探してみて下さい。

すでに、しばしば述べている通り、「FG: 調査報告書」 は、誰でも自由にダウンロード出来ます。

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この件は、次回に 「持ち越し」 ます。

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(注)

当記事の文章は、今後、多少 「書き換える可能性」 があるかもしれません。

また、連載の回により、多少 「話の順序が前後する可能性」 があるかもしれません。

ご了承願います。

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長文のため、「第9回目」 に続きます。

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【連絡事項】 中国の「新型コロナウイルス」は、支配者たちがばらまいている「生物兵器」ですが、当ブログでは余裕がないので言及しません2020年02月04日

[カテゴリ: 連絡事項]

マスコミ報道によれば、中国の武漢市で発生した 「新型コロナウイルス」 が猛威を振るっているのは、ご存じの通りです。

また、経済面も含め、日本もいろいろ大きな影響を受けています。

この、「新型コロナウイルス」 は、世界の支配者たちが、意識的にばらまいている 「生物兵器」 との説も少なくありません。

素人ながら、「生物兵器」 に間違いないと思っています。

ただし、ばらまいている犯人が、言われているように中国自身なのかどうかは、何とも即断できないと思っていますが。

いずれにせよ、当ブログでは、この 「新型コロナウイルス問題」 について言及しない予定です。

(理由1)

当ブログでは、取り上げたいテーマが多数あります。

それらが、列をなして順番待ちをしています(笑)。

とても、言及している余裕がありません。


(理由2)

「新型コロナウイルス問題」 をいろいろ取り上げている、「他者のブログ」 は少なくありません。

今後、増えることはあっても、減ることはないはずです。

これらをご覧になれば、必要な情報は、いくらでも入手できると思います。

素人の私が、ことさら言及する必要性もありません。

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この問題も、元をたどれば、「神様 (空:くう)」 の作成した台本 (遠大な長期計画) に基づく出来事の一つです。

「地獄の地球が、天国の地球に生まれ変わる」 ための、強烈な 「ショック療法」 の一つとも言えます。

したがって、恐がる必要はありません。

「宇宙の真理。宇宙の法則」 に立脚して、「泰然自若 《たいぜん じじゃく》 としている」 のが、人間本来のあるべき姿です。

それは、決して、「からいばり」 や、「からげんき」 とは異なります。

もし心配ならば、いろいろ言われている対策を取るのも、方法の一つかと思います。

(例えば、マスクを着ける、入念な手洗い、うがいを行う、等々)。

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<お知らせ>

次回の記事は、以下を予定しています。

『「新幹線のぞみ34号、台車破損事故(テロ未遂事件)」に関する「運輸安全委員会」調査報告書は真相を隠している(9)』

この連載記事も、全部で20回ぐらいは、必要になるのではないかと思っています。
(あるいは、それ以上?)。

「新幹線のぞみ34号、台車破損(テロ攻撃未遂事件)」に関する「運輸安全委員会」調査報告書は真相を隠している(9)2020年02月08日

[カテゴリ: 社会問題>支配]

「第8回目の記事」 から続きます。
http://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2020/02/01/9209064

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「前回 (第8回目) の記事」 から、話を持ち越します。

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「F: 調査報告書 (本編)」 で、24ページから28ページまである、 『2.5.2.2 側ばり及び軸ばね座の組立作業』 を、以下に全文引用します。

ただし、この文章は、典型的な 「悪文」 です(笑)。

「法律の条文」 と同様に、非常に分かりにくい文章です。

文章全体ではなく、1本、1本の文が 「長すぎ」 ます。

1本の文に、必要なことをすべて盛り込んでいるためです。

本来ならば、2本、あるいは3本以上の文に分けて、述べるべき筋合いのものです。

それを、一つにまとめて、一気に述べようとするので、読み手にとっては、非常に分かりづらい文に陥ります。

「法律の条文」 も、この種の 「公的な調査報告書」 も、出所は 「同じ日本政府」 です。

「日本政府」 とは、要するに 「日本国民に対する支配者」 です。

そのため、「人々 (日本国民)」 に対して、分かりやすい文 (文章) を書く気持ちはありません。

自分たちにとって 「書きやすい (都合の良い) 文 (文章)」 を書くことしか眼中にありません。

その結果、「法律の条文」 も、この種の 「公的な調査報告書」 も、非常に分かりにくい 「悪文」 に陥るのは当然です。
(上記が、理由のすべてではありませんが)。

そのため、これらの文章が、正しい、本来あるべき、正統的な 「日本語の文章」 では、決してありません。
(もし日本全体が、これらを正統的な 「日本語の文章」 だと思っているならば、そのような日本全体の考え方自体が、間違っていると言えます)。

したがって、以下の引用文を読んでいるうちに、くたびれて 「読む気がしなくなったら」 、ご遠慮なく、読み飛ばして下さい(笑)。

「次回 (第10回目)」 から、問題点を、個別に述べます。

その際、それに合せて、あらためて細かく、再度引用します。

そのため、「引用文の全文」 を、あらかじめ頭に入れておく必要はありません。

「引用文の全文」 に対して、おおよそ 「こんなことが書いてある」 と、ご理解頂ければ十分です。

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以下の引用文 「K: 引用」 に関して、説明を加えておきます。

(1) *28 ~ *32は、「脚注」 の対照番号です。
原文ではページごとに表示している 「脚注」 を、ここでは、該当 《がいとう》 する文のすぐ後に、(注) として表示しました。

(2) 『(2)組立作業者等の口述』 の文中にある、12件の項目番号 「① ~ ⑫」 は、「機種依存文字」 です (白丸の中に、1から12までの各数字を表示しています)。
そのため、パソコンなどの、使用する端末機器によっては、「文字化け」 を起す可能性があります。
ただし、原文が、これらの文字を使っているため、ここでも、原文に合わせて、やむなくこの文字で表示しています。
(ブログやメールなどでは、「機種依存文字」 を、本来ならば使うべきではありません)。

(3) 「《かいさき》 等々の表現」 は、原文では通常の 「ふりがな」 表示です。
ブログ上では、そのまま表示できないので、やむなく 「《かいさき》 等々の表現」 を行ないました。

(4) 「治具」 は、じぐと読みます。
(語源は英語です)。
加工物などを所定の位置に固定して、正確な加工を行うための 「補助的な用具」 です。
そのため、もし 「治具自体の位置や寸法」 などが狂っていたら、加工後の仕上がり形状や寸法も、それに応じて狂ってしまいます。
補助的ですが、非常に重要な用具です。

(5) 「ロット」 とは、多数の 「同一製品」 を製造する場合に使う 「用語」 です。
工場などで、一度に全数を製造せず、いくつものグループに分けて、グループごとに、所要の数量ずつ製造する方式が、多く行われています。
その 「各グループ」 を、ロットと言います。

(6) 「原文 (紙の上に印刷された文章)」 を、ブログ上で引用表示しているため、「画面構成上 (画面レイアウト上) で、意味が分かりにくい部分 (イタリック文字表示に相当する部分)」 があります。
ご了承願います。

----------

大変お待たせしました(笑)。

「F: 調査報告書 (本編)」 の24 ~ 28ページを引用します。

(K: 引用)
※ 「原文にはない改行」 を加えています。
==================================
2.5.2.2 側ばり及び軸ばね座の組立作業

 本件台車メーカーに納入された側ばりプレス品素材は、所定の寸法に切断、溶接用の開先 《かいさき》 加工 *28 、内部補強等の溶接が行われた後に、側ばりの台車内側となる部分と台車外側となる部分を組み合わせ、1本の側ばりに溶接して組み立て (以下、この作業を 「抱合 《だきあわ》 せ」 という。) られる。


----------
(注) *28 「開先加工」 とは、溶接しやすくするために、溶接する対象物の縁を適当な形に切り開くことをいう。
----------


その後、抱合せされた側ばりの下面に、軸ばね座をスロット溶接により取り付ける。

 なお、溶接作業に際しては、部品が正規の取付け位置となるように寸法を調整し、治具等で固定した上で、少量の溶接により固定する作業 (以下 「仮付け」 といい、仮付けまでの組立作業を行う作業者を以下 「組立作業者」 という。)と、その状態から図面指示どおりの溶接を行う作業 (以下 「本溶接」 といい、本溶接を行う作業者を以下 「溶接作業者」 という。) に分けて行われている。

溶接作業者は、本件台車メーカーの社内規程に基づく溶接技術資格を持つ者であった。


 本件側ばりの組立作業を行った組立作業者 (以下 「本件作業者」 という。) 及び組立作業の現場管理者並びに溶接作業者から聞き取った内容を総合すると、本件側ばりが製造された当時の状況は、概略次のとおりであった。


(1) 組立作業に係る関係者の情報

組立作業に係る関係者の本件台車枠を組立した時点での年齢及び経験年数は次のとおりである。

現場管理者
 男性 35歳   経験年数  約16年 3か月

本件作業者
 男性 20歳   経験年数  約 2年11か月


(2) 組立作業者等の口述

① 本件台車メーカーでは、全車種に共通する台車枠の組立作業における部材間の隙間の許容値に関する作業指示書 (以下 「共通隙間許容値作業指示書」 という。) において、部材間の隙間の許容値は、


【以下の部分、原文では、イタリック (斜体) 文字表示】------------
部材と部材を重ね合わせた構造におけるスキマは重ね合わされた面内すべての部分において溶接、歪 《ひずみ》 取り *29 、焼鈍後0.5mm以下であること。


----------
(注) *29 ここでいう 「歪取り」 とは、鋼材を局所的にバーナー等で加熱したのち、水をかけて急冷することにより収縮させ、部材の各部を正規の寸法に近づける作業のことをいう。
----------


(略) ← 【原文通りの表現です】

歪とり、G仕上げ ( 「グラインダー仕上げ *30 」 のこと)、異物、かえり *31 を除去することにより0.5mm以上のスキマが発生しないよう注意施工すること。
【原文では、イタリック (斜体) 文字表示。ここまで】------------


----------
(注) *30 「グラインダー仕上げ」 とは、回転する砥石を備えた工具 (グラインダー) で材料の一部を研削することをいう。

(注) *31 ここでいう 「かえり」 とは、鋼材等を切断した際に切断面から小さく出っ張るように残った部分のことをいう。
----------


と指示されていた。


 現場管理者は、組立作業者に対し、0.5mmの厚みのある金属製の定規を隙間に差し込むことで隙間の量をチェックし、定規が入らないような隙間となるように直して作業するよう指示していた。


② 本件作業者が、本件側ばりと同じロットの軸ばね座の仮付け作業に取り掛かってすぐ (1本目の作業は平成19年1月25日ごろ) に、抱合せ後の側ばりの下面が 「く」 の字に膨らんでおり、軸ばね座の上面は平らであるので、組み合わせた際に隙間が生じ、がたつく状態であることに気付いた。

本件側ばりのような2つの 「コ」 の字型の側ばりプレス品素材を 「口」 の字型になるように組み立てた構造の側ばりの作業が初めてであった本件作業者は、このがたつきの修正の方法について現場管理者に相談した。


③ 同現場管理者は、組立作業者として携わった先代である700系用台車枠の側ばりを組み立てた際に、抱合せ時の側ばり下面の不一致 (以下、この状態を 「目違い」 という。) によるとみられるがたつきが少しあり、側ばり下面を軸ばね座の上面に沿うようにグラインダーで平らに削ってがたつきをなくした (以下、この作業を 「摺合 《すりあわ》 せ」 という。) 経験があった。


 その時の経験から、現場管理者は、N700系の量産車用台車枠の側ばりにおいても、がたつきの状態は700系用台車枠のときと同程度のものと考え、現物を確認せずに、本件作業者に対して、がたつきがなくなるまで側ばり下面の軸ばね座と当たる箇所を摺合せするよう指示した。


 この際の、削る量の限度値については、現場管理者が700系用台車枠の側ばりを組み立てた際の経験から、それと同程度の軽微な量で済むものと考えていたため、特に指示していなかった。


④ 本件作業者が作業を再開したところ、摺合 《すりあわ》 せのためにグラインダーで削る量が多く、作業に時間が掛かり、計画どおりの作業量をこなせないことから、再度現場管理者に相談した。


⑤ 現場管理者が現物を確認したところ、がたつきによる隙間が、自分が過去に経験していたよりも大きかったことから、台車工場事務所の係員に 「どうにかならないか」 と相談した。


⑥ 同係員は、過去の新幹線 (300系) 用台車枠の製造時の書類綴りに、当該部の摺合せを廃止する目的で、側ばりの軸ばね座と側ばり下板との隙間を 「目標値で0.5mm以下、最大値で1mmまで許容する」 とした作業指示書を発行した記録を見つけた。


⑦ 同係員は、同指示書の記載内容の一部をN700系の量産車用台車枠の側ばりの作業向けに修正した隙間管理に関する作業指示書 (以下 「N700系隙間管理作業指示書」 という。) を作成し、工場に配布した。


 なお、N700系隙間管理作業指示書には、「側ばり下面のグラインダー仕上げは行ってはならない」 ことが記載されていた。


⑧ 新たな作業指示書により、隙間が 「0.5mm以下」 から 「目標値で0.5mm」 に緩和されたことから、現場管理者は、本件作業者に対して、「0.5mmの厚みのある金属製の定規を隙間に差し込むことで隙間の量をチェックし、その定規が入るか入らないかの程度の隙間であれば1mm以下の隙間になると考えて摺合せをして作業する」 よう指示した。

この際、現場管理者は 「目標値で0.5mm」 に緩和されたことに注目し、「側ばり下面のグラインダー仕上げは行ってばならない」 ことについては伝えていなかった。


⑨ 本件作業者は、同じ側ばり組立作業に従事する作業者に対して、朝礼等で同内容の指示があったことを伝達した。


⑩ なお、N700系隙間管理作業指示書は、作成日が平成19年1月29日となっており、早ければ台車工場事務所内での承認作業を経て、その日のうちに工場に配布されるとのことであるが、同作業指示書の最終承認者の承認日が不明であり、実際に工場に配布された日付も不明とのことであった。

また、当時、作業指示書が配布されるのは現場管理者までであり、現場管理者から本件作業者には、作業指示書の要点が口頭により伝達されていた。


 本件作業者以外の聞き取りで確認できた当時の側ばり組立作業者は、N700系隙間管理作業指示書を見たことはないとのことであった。

本件作業者のみが、現場管理者への作業指示書の配布棚に置かれていた紙に、N700系隙間管理作業指示書に掲載されていた図のようなものを見た記憶があったとのことであったが、内容については確認しておらず、それが摺合せに関連することも含め知らなかったとのことであった。


図9 作業指示の伝達、報告の経路

図9 作業指示の伝達、報告の経路


※※ 図を参照しながら、本文をご覧になる場合、当記事を 「二つのタブ」 で同時に開き、一方のタブを 「図の表示専用」 にすると、非常に便利です。

※※ 当記事の図は 「拡大図付き」 です。マウスの左クリックで、「拡大図、元の図」 に切り替えられます。


⑪ グラインダーにより母材の板厚方向の削り込みを許容する量は、社内の作業基準 (グラインダー作業に関する規定) で定められており、突き合わせ溶接部のビード止端 *32 部のグラインダー仕上げに関しては、削り込み深さは0.5mmが限度とされている。

----------
(注) *32 「ビード」 とは、溶接線に沿って行う1回の溶接操作のことをいい、「止端」 とは、母材の面と溶接ビードの表面が交わる点のことをいう。
----------


ただし、この内容については、特に社内教育等で組立作業者に周知はしていないとのことであった。


 現場管理者は、先輩から受けた教育等で、溶接ビート止端部の仕上げに限らず0.5mmまで削っても良いと認識していた。

組立作業者は、削り込み量の限度に関する認識はなかった。


⑫ 現場管理者は、側ばり下面の膨らむ状況を確認後、側ばり下面に軸ばね座を取り付ける以前の工程をチェックした。

当時は、側ばりの製造が多忙となることが想定され、本件側ばりと同ロットの側ばりは、抱合せ溶接までの工程を前倒しして実施していたため、その時点で抱合せ溶接の作業がほぼ全数終了していた。


 本件側ばりを製造した当時は、抱合せ溶接作業時に目違いの矯正が行われていなかった。

また、内部補強を取り付ける際に側ばりプレス品素材の直角度を矯正していなかった。


 側ばり下面の膨らみについては、内部に縦方向の補強が入っていることも関係し、この段階でひずみ取り等の方法で膨らみを修正することは不可能な状況であったとのことであった。


 なお、後続のロットにおいては、軸ばね座の仮付け時にプレス機により軸ばね座を側ばりに押し付けて沿わせる方法、抱合せ時にプレス機により目違いを矯正する方法、抱合せ前の工程である側ばりの内部補強の取付け時にプレス機で矯正する方法等で対処し、側ばり下面を削る量は減少したものの、摺合せは依然として行っていたとのことであった。


【以下、『 (3) 関係する作業の検査日』 は省略します】
==================================
(K: 引用。以上)


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この件は、次回に 「持ち越し」 ます。

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(注)

当記事の文章は、今後、多少 「書き換える可能性」 があるかもしれません。

また、連載の回により、多少 「話の順序が前後する可能性」 があるかもしれません。

ご了承願います。

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長文のため、「第10回目」 に続きます。

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