現在ご覧のブログは (旧ブログ) です。

(新・新版) 21世紀は宇宙文明時代
(旧ブログ) 21世紀は宇宙文明時代

(旧ブログ) を (新・新版) ブログに統合したいのですが、

(旧ブログ) には、その機能がないので、やむなく 「二本立て」 にしています。

ぜひ、主体の 『 (新・新版) 21世紀は宇宙文明時代』 も、ご高覧下さい。

(注)以前の 『 (新版)21世紀は宇宙文明時代』 は、不本意ながら
やむなく 「終了」 しました。

当(旧ブログ)の 「サイトマップ」 をご活用下さい


JAL123-スコーク77に関する、大きな「虚論」(5/8)2015年12月14日

[カテゴリ: JAL123便>スコーク77]

==========
(修正) 「当記事の要点」を全部削除しました。<R5/2023-8-4>

「なくても良い」と判断しました。

同時に、「見出し」としての<当記事の要点><記事本文>も削除しました。
==========


「 (4/8) の記事」 から続きます。
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/13/7948004

-----------------------------------

前回(4/8)に引き続き、池田著書の具体的な問題点の分析を行います。

池田昌昭著『御巣鷹山ファイル2-JAL123便は自衛隊が撃墜した』(文芸社)

同書P.60 『2 被要撃信号「スコーク77」』を引用します。

(引用D)
--------------------------------------------------------------------------
要撃軍用機が使用する言語は「当方に従え」「着陸のため降下せよ」「この飛行場に着陸せよ」「そのまま飛行してよい」である。
--------------------------------------------------------------------------

(分析D)

著者は、上記の「4語」しか、要撃機は使わない、つまり「これ以外は、使えない」と思い込んでいます。
これは、著者の完全な思い違いです。

要撃機は、どのような言葉でも、自由に使えます。
「4語しか使えない」ことは、絶対にあり得ません。

著者は、ICAOの規定を、完全に取り違えています。

(3/8)で前述した、「国際民間航空条約・第2附属書 『航空規則』」の中に、「添付A 民間航空機の邀撃(ようげき)」の規定があります。

その中で、「A-1表」の「邀撃機が使用する用語」を引用します。
--------------------------------------------------------------------------
<用語>         <意味>
CALL  SIGN       貴方の呼出符号は?
FOLLOW        当方に従え
DESCEND       着陸のため降下せよ
YOU  LAND       この飛行場に着陸せよ
PROCEED          そのまま飛行してよい
--------------------------------------------------------------------------
※この資料は、第10版(2005年11月版)なので、123便が墜落した昭和60年(1985年)当時は、一番上の行「CALL  SIGN  貴方の呼出符号は?」は、存在しなかった可能性があります(注)

※「呼出符号(コールサイン)」とは、無線通信を行う時に使う、自機を表すための「名前」です。


(注)1985年版の『AIM-JAPAN』を引用します。
--------------------------------------------------------------------------
740. 軍用機の要撃を受けた場合の措置

 741.パイロットの措置
   a)~d)省略

   e)要撃機との通信は設定されたが、運用語による意思の伝達ができない場合、次の用語および発音を使用して要撃機の指示の確認に努める。

(中略)

   注3)次の用語は、上述した状況下にある要撃機により使用される場合がある。

<用語>       <意味>
FOLLOW           我方に従え
DESCEND         着陸のために降下せよ
YOU  LAND      この飛行場に着陸せよ
PROCEED         そのまま飛行してよい

※「発音」は省略。
※「運用語」とは、自分たちが通常使っている言語。日本人なら「日本語」、航空管制用語ならば「英語」。
--------------------------------------------------------------------------

※上記のとおり、「5語」ではなく「4語」だけ規定しています。
 したがって、123便当時は、「5語」ではなく「4語」しかなかったものと思います。

※『AIM-JAPAN』は、「日本航空機操縦士協会」が発行する、小型機パイロットなどを主対象とする、「飛行の手引き(マニュアル)」です。

※AIM=エアマンズ・インフォメーション・マニュアル

※現在は、同じAIMですが、少し変わっています。
 アエロノーチカル・インフォメーション・マニュアル


前記、ICAOの規定する「用語」を見ると、一見、著者の主張が正しいように思えます。
しかし、そうではありません。

なぜ、ICAOがこの用語を規定したかを理解する必要があります。

日本に限らず、どこの国であっても、要撃機と、外側から自国の「防空識別圏」に接近してくる被要撃機とでは、多くの場合、所属する国籍が異なります。

日本では、要撃機は自衛隊、つまり国籍は「日本」です。
それに対して、日本の防空識別圏に外側から接近してくる「被要撃機」は、例えば、ロシア機や中国機です。
国籍は、「ロシア」や「中国」です。

当然、双方が使用する言語は、「日本語対ロシア語」であり、「日本語対中国語」です。
そのままでは、要撃機と、被要撃機との間で、無線による会話が成り立ちません。

それを防ぐために、どこの国の人間でも使える、「万国共通の用語」として、上記の用語をICAOが規定したのです。

日本に限らず、全世界の要撃において、お互いに言葉が通じなくても、最小限、この4種(現在は5種)の用語を用いれば、相手が、イタリア国籍であろうが、ブラジル国籍であろうが、インドネシア国籍であろうが、モーリタニア国籍であろうが、最小限の会話(意思の伝達)が可能となります。

したがって、要撃側は、これ以外の用語を使えないのでは、決してありません。

相手に通じるならば、どのような用語を使っても、一向に差し支えありません。
相手に通じるならば、どの国の言語を使っても差し支えありません。


123便に対して、著者が主張するように、自衛隊が要撃したのならば、同じ日本人同士です。日本語で、自由に、思う存分会話が可能です。

なおさら、「4語しか使えない」のは、現実離れした、まったく無意味な主張です。

------------------------

<長文のため、8分割しています>

<< 1/8に戻る
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/10/7943988

<< 2/8に戻る
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/11/7945326

<< 3/8に戻る
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/12/7946925

<< 4/8に戻る
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/13/7948004


                  当記事(5/8)の先頭に戻る >>
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/14/7949060


                            6/8へ進む >>
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/15/7949873

                            7/8へ進む >>
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/16/7950869

                            8/8へ進む >>
https://21utbmjdai.asablo.jp/blog/2015/12/17/7951832

コメント

トラックバック